感情には5つの「法則」がある!

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感情は、山のように高くなっていくが、登った後は降りるだけ

また、森田療法の概念の一つに、5つの「感情の法則」があります。感情との付き合い方の参考になるので紹介しましょう。

(1)感情はそのままに放任し、またはその自然発動のままに従えば、その経過は山形の曲線をなし、ひと昇りひと降りして、ついには消失するものである
(感情は山形を描くようにいっとき湧き上がるが、いずれは下がってなくなっていくものだ、ということ)

(2) 感情はその衝動を満足すれば、急に静まり、消失するものである
(感情が湧いたときの衝動を満たせば、ストンとその感情が静まり、なくなっていく、ということ。とはいえ、いっときの衝動で行動を起こすと、後悔や自己嫌悪が生まれてしまうもの)

(3) 感情は同一の感覚に慣れるに従って鈍くなり、不感となるものである
(その感情に慣れてしまうと、鈍くなって何も感じなくなる、ということ)

(4) 感情はその刺激が継続して起こるときと、注意をこれに集中するときに、ますます強くなるものである
(その感情を刺激し続けたり、その感情を気にしたりしていると、ますます強く感じられる、ということ)

(5) 感情は新しい経験によってこれを体得し、その反復によってますます養成されるものである
(感情は新しい経験にともなって起こり、それが繰り返されればますます強くなる、ということ。新しいことをやっていくうちに、新鮮な感情が育まれるもの)

このように「感情の法則」では、感情は自然に湧きあがり、意志の力ではどうにもできない。とはいっても自然に消えていくのだから、イヤな感情は刺激せず、そのままにしておきましょうと伝えています。

「気分本位」ではなく「目的本位」の行動を

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感情に任せて決断するより、目的本位で考えてみよう

また森田療法では、そのときどきの感情に振り回され、気分によって物事を決めたり、選択するなど「気分本位」の行動をとるのではなく、何をしたいのか、何をやるべきかに基づく「目的本位」の行動をとることを勧めています。

たとえば、「あの人が苦手だから、この学校に入りたいけどやめておこう」は気分本位の選択ですが、「この学校でこれを習いたいから、参加しよう」は目的本位の選択です。「あがってしまうから、結婚式のスピーチを断ろう」は気分本位の決断ですが、「お祝いの言葉を伝えたいから、スピーチを引き受けよう」は目的本位の決断です。

このように、自然論に基づきながらも合理的な考え方をとるところが、森田療法がビジネスや教育を始め、医療を超えたさまざまな分野で取り入れられている所以だと思います。イヤな感情にとらわれやすい人は、ぜひ森田療法を学び、生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?
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