防犯/子どもを犯罪から守る

子どもの防犯「ちょっと来いに油断すな!」

子どもが連れ去られる事件が相次いでいます。何日も行方不明になるなど、家族にとっては生きた心地がしない恐怖を味わいます。子どもは体が小さいために連れ去られやすいのです。子どもは1人でいる時を狙われるので、警戒の仕方をしっかり伝えましょう。

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

 「ちょっと」ではない「ちょっと」の中身

「ちょっと」と声をかけられる

「ちょっと」と声をかけられる

日本では昔からのことわざに、「ちょっと来いに油断すな(するな)」というものがあります。「ちょっと」という言葉は「少し」とか「わずかな」「軽い」という意味ですが、人付き合いにおいては、「ちょっと来てください」と言われた場合、実際には「ちょっと」では済まない場合のほうが多いのではないでしょうか。

また、よく大きな事故や事件が起きた時に、テレビでインタビューを受ける一般市民が「静かな地域なのにこんな事件が起きるなんて。ちょっと怖いですね」「ちょっとビックリしています」「ちょっと驚きました」と言っていますが、本当はちょっとどころではなく、かなり、相当怖いでしょうし、驚いているはずです。それでも「ちょっと」と言ってしまうのは口癖なのかもしれません。

「ちょっと来てください」「ちょっといいですか」「ちょっとお願いします」といったように日常的に使われる言葉ですが、大人でも知らない人からでもそう言われると「あら、何かしら?」「え、なに?」と思いながらも従ってしまう恐れがないとは言えません。ためらっていると「いいから、ちょっと」とたたみかけられると渋々と従ってしまう……という傾向があるでしょう。

「ちょっと」に対しては「ちょっとではないのだ」「むしろ何かある」という警戒心を持つべきだといえます。「ちょっと」の後に、「できません」「無理です」といった打消しの言葉をつけると、「簡単にはできない」「困難だ」という意味合いになりますので、「ちょっと困ります」「ちょっと今は……」と断りの言葉を言うか、「ちょっとって何ですか」と聞き返すようにする習慣をつけるといいでしょう。
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