「ちょっと」ではない「ちょっと」の中身
「ちょっと」と声をかけられる
また、よく大きな事故や事件が起きた時に、テレビでインタビューを受ける一般市民が「静かな地域なのにこんな事件が起きるなんて。ちょっと怖いですね」「ちょっとビックリしています」「ちょっと驚きました」と言っていますが、本当はちょっとどころではなく、かなり、相当怖いでしょうし、驚いているはずです。それでも「ちょっと」と言ってしまうのは口癖なのかもしれません。
「ちょっと来てください」「ちょっといいですか」「ちょっとお願いします」といったように日常的に使われる言葉ですが、大人でも知らない人からでもそう言われると「あら、何かしら?」「え、なに?」と思いながらも従ってしまう恐れがないとは言えません。ためらっていると「いいから、ちょっと」とたたみかけられると渋々と従ってしまう……という傾向があるでしょう。
「ちょっと」に対しては「ちょっとではないのだ」「むしろ何かある」という警戒心を持つべきだといえます。「ちょっと」の後に、「できません」「無理です」といった打消しの言葉をつけると、「簡単にはできない」「困難だ」という意味合いになりますので、「ちょっと困ります」「ちょっと今は……」と断りの言葉を言うか、「ちょっとって何ですか」と聞き返すようにする習慣をつけるといいでしょう。