企業のIT活用/IT経営の基礎知識

Windows製品サポート終了に向け、いま何ができるか?(2ページ目)

Windows(Win)製品には、それぞれMS社が定める「サポート期間」があります。14/4/9には、WinXPとOffice2003、IE6のサポートが終了。実質、XP搭載のパソコンを使い続けられなくなります。今回は買い替え等で対応済みでも、いずれ同様の問題に対して検討しなければならない時が来るかもしれません。Win製品のサポート終了に向けて、買い替えない場合は何をすべきか、今どのような準備ができるのか、検討してみたいと思います。

長谷川 渉

執筆者:長谷川 渉

企業のIT活用ガイド

「買い替えない」選択は可能か?

とりあえず、どうしてもXPパソコンが利用できなければ困るという環境にある場合は、4/9以降、今のパソコンをインターネットや他のパソコンにつながない、いわゆる「スタンドアローン」の状態で使用するしかありません。

スタンドアローンPCは、ほぼタイプライター状態!?

スタンドアローンPCは、ほぼタイプライター状態!?

インターネットへの接続はもちろん、社内LANへの接続、USBメモリーなどでのデータのやり取りもNGです。

こうして完全に隔離すれば、外部から不正アクセスされるリスクもなく、万が一ウイルスに感染しても、他のパソコンへの拡散を防ぐことができます。

なお、今のXPパソコンをスタンドアローンにすると、インターネットやメールが使えるパソコンが全くなくなってしまって困る、というときには、共有で使えるパソコンやタブレットを用意するのも一つの手です。

最近では、業務に個人のパソコン・モバイル端末を持ち込んで利用するBYOD(私的デバイス活用)も増えてきました。

いずれも頻繁にメールで問い合わせが入るような職場には不向きですが、社内の業務連絡メールの送受信や、ちょっとしたインターネット検索が主な用途であれば、導入を検討できるのではないでしょうか。

また、パソコンに合わせてソフトも買い替えるとコストが膨らむ場合は、新しいWindows OSのパソコンに買い替えつつ、高額なOfficeシリーズは購入しない、という選択もあります。

例えば、MS Office製品と高い互換性があり、同程度の機能と使い勝手を備えている「KINGSOFT Office」。同シリーズの2013は、MS Office 2013の1/5ほどの価格で購入できます。

印刷を前提とした資料や社内資料の作成がメインの企業であれば、同様の機能性を持ちながら無料で使える「Apache OpenOffice」や「LibreOffice」に乗りかえる手もあります。

無料とはいえ行政機関での導入実績もあり、使用状況によっては、社内の一部署であっても、互換性ソフトの導入を検討する価値は十分にあるでしょう。
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