住まい方や暮らしに対する思いがあらわれる玄関まわり
家族だけでなくお客様を迎える玄関は、住まい方や暮らしに対する思いなどもあらわれる大切なスペース。わが家らしく使い勝手のいい玄関まわり、土間部分である三和土(たたき)スペースやホールを実現するためは、プランニングはもちろん、設備や建材選びも大切なポイントです。間取りを考える際には、家族構成やライフスタイルに合わせた広さや動線、空間を構成する建材や設備も含めて検討するようにしましょう。
広々とした明るい玄関。光の射し込む窓、豊富な収納などを設けることで、すっきりとした空間が生まれる。 [ベリティス 玄関用収納 クロークボックス 空間イメージ] パナソニック エコソリューションズ
Point1 明るく広がりのある空間プランに
家族みんなが毎日使用する玄関は、明るく気持ちのいい空間としたいもの。しかし、敷地環境や間取りによっては北側に配され、太陽光が差し込みにくく、暗くなってしまう場合もあるでしょう。明るさを確保するためには、適した壁面に窓を設けることはもちろんですが、吹き抜けのある空間としたり、トップライトを設けるなど、高所からの光を取り込んでも。また、坪庭などを望むことができるような地窓(床面に接した位置にある窓)を設けてもいいでしょう。吹き抜けや地窓を設けることで、明るさだけでなく、限られた玄関スペースに広がりを得ることができます。
窓だけでなく、玄関ドア(扉)をガラス入りのデザインを選んだり、親子扉であれば、ガラス入りの子扉とすることで、光を取り込むことができるでしょう。
Point2 自然の風が通り抜ける工夫を
窓だけでなく玄関にも網戸を設け、家の中に風を行き渡らせることで、快適さを確保できる。[横引き収納網戸フラット XMA 片引きタイプ B7:カームブラック 内観 ※全閉(網戸使用時)] YKK AP
また、夏場は、玄関用の網戸を設置しても。防犯面等には配慮する必要がありますが、横引きのタイプ、使わない時は縦框に納まるタイプなども揃っています。
Point3 すっきりと見せるためには収納計画が重要
玄関内をすっきりとさせるためには、収納プランが重要なポイント。収納するモノの数やサイズなどをピックアップし、家族構成やライフスタイルに合わせてプランニングするようにしましょう。特に靴収納は、手持ちの数だけでなく、子供の成長などによって将来的に増えることも予測して。スポーツ用品やベビーカー、愛犬の散歩用品、スリッパや印鑑など、収納したいアイテムを明確にして検討することが大切です。玄関の収納プランには、主に玄関から続く場所(隣)に、納戸のようなスペース設ける方法(シューズインクロゼット)と玄関や玄関ホールの壁面を使って収納を設ける方法があります。メーカーからは、プランや収納物に合わせて組み合わせることができる収納ユニットやシューズインクロゼットに適する棚やラックなどのパーツが豊富に揃っています。
土足のままに使用できる収納スペース。収納するモノに合わせてパーツを組み合わせて。[ベリティス 玄関用収納 エントランスパーツ 傘収納 イメージ]
パナソニック エコソリューションズ
Point4 使い勝手を考慮した照明プラン
玄関は、照明によっても雰囲気が大きく変わるもの。印象的な光のプランを検討するとともに、安全性にも配慮した照明計画を。考え方の基本は、足元に影を作らないようにすること。2ヶ所に光源を設けたり、足元灯を設置するプランもいいでしょう。外出時や帰宅時の動線を考慮して、スイッチの配置を検討することも大切です。また、人がいることを感知して自動的に照明がオンオフする人感センサー付きの照明も便利なアイテム。外出時や帰宅時に手荷物が多くても、スイッチ操作の必要がありません。その他、しばらく点灯した後に自動的に消灯する機能のついたスイッチであれば、消し忘れを防ぐことができるでしょう。
Point5 外出時、帰宅時に便利なアイテムを取り入れて
玄関収納と合わせて、ベンチをプランニング。腰をかけるだけでなく、荷物を一時置き場としても。使い方に合わせて手すりを設けて。 [ハピア ベイシス フラット縦木目タイプ<ティーブラウン>] DAIKEN
メーカーからは、手すり建材も豊富に揃い、使う人に合わせたプランニングが可能。また、玄関収納とコーディネートできるベンチなども揃っています。プランニングの際には、現在だけでなく、将来的な暮らしをイメージすることが大切なポイントです。
Point6 身だしなみには鏡、手洗コーナーも便利
玄関近くにコンパクトな洗面コーナーがあると使い勝手もいい。[アクアファニチャー スクエアスタイル] パナソニック エコソリューションズ
また、コンパクトな洗面コーナー(セカンド洗面)を玄関まわりに設ければ、子供が帰宅した際に、すぐに手洗いやうがいをすることができたり、出かける前の身づくろいにも利用できます。お客様用の洗面コーナーとしてもいいでしょう。設備メーカーからは、セカンド洗面向けのコンパクトなタイプの商品やカウンターに設置できる手洗い器などが揃っています。
Point7 わが家ならではの演出空間を設けても
壁の厚みを利用して、好みの額絵や小物を飾りわが家らしい演出を。照明を組み込み印象的に。[壁厚収納 カベピタ ニッチ740L〈ライトオーカー〉] DAIKEN
プランニングにもよりますが、玄関まわりには、さまざまな建材や設備機器が必要になります。選ぶ際には、それぞれ、ショールームで実際の商品を確認し、デザイン性や操作性などを確認すること。空間展示なども参考に、スペース全体で検討するようにしましょう。
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