窓・サッシ・玄関ドア/玄関ドア・玄関まわりのアイテムの特徴と選び方

玄関土間 床素材の種類と選び方のポイント

玄関まわりは住まいの印象を左右する大切な場所。間取りや空間のつくりはもちろん、扉や収納、内装材にも配慮してプランニングしたいものです。三和土(たたき)とも呼ばれる、玄関の土間部分には、さまざまな素材が用いられます。ここでは、それらの種類や特徴、選び方のポイントをまとめました。

岩間 光佐子

執筆者:岩間 光佐子

住まいの設備ガイド

デザイン性だけでなく、土足の使用に適した素材を

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インテリアのイメージに合わせた素材選びをしたい。 
※写真はイメージ

日々家族が使用するだけでなく、お客様も迎える玄関は、住まいの中でも大切な空間のひとつ。玄関まわりの雰囲気で、その家の住まい方や暮らしに対する思いなども伝わってくるものです。

新築やリフォームの際には、空間のつくりはもちろん、玄関扉や照明、 収納プランなどの検討が必要ですが、壁材や床材などの内装材も重要なアイテムでしょう。特に、屋外と室内をつなぐ土間部分の床の素材は、デザイン性だけでなく、土足での使用に適した機能にも配慮が必要です。

主な素材の種類 タイル・石・コンクリートなど

玄関扉の内側、土足で使用する土間部分は、三和土(たたき)とも呼ばれる場所。三和土とは、土やコンクリートで仕上げた土間床のことを指しますが、本来は、土に石灰や水などをまぜて練ったものを塗り、地盤を固めるためにたたいて仕上げたもの。この頃では、あまり見ることのない仕上げのことです。

一般的な住宅の土間部分に用いる仕上げ材は、タイルや石、モルタルなど。一戸建てであれば、玄関ポーチ(屋外)から室内の土間部分まで同じ素材、仕上げとして、空間のつながりや広がりを持たせるプランも多くみられます。

■タイル  豊富な商品バリエーションが揃う
柄や色、サイズ、価格のバリエーションも豊富で、どんなデザインの住宅でも取り入れることができる素材。陶磁器のようなすっきりとしたもの、自然石のような風合いのタイプ、ナチュラルな雰囲気のテラコッタタイルなどもあります。

さまざまなサイズを揃えた商品もみられますが、一般的には、15~30センチ角程度を用いるケースが多いようです。ある程度の広いスペースあれば、斜めに貼ったり、色やサイズの異なるタイプを組み合わせるなど個性を出してもいいでしょう。大きなサイズの方が豪華な雰囲気になりますが、スペースが狭いとその良さを生かすことができない場合もあるので注意が必要です。

吸水性がほとんどない磁器タイルは汚れに強いと言われていますが、素焼きのテラコッタタイルなどは吸水率が高いのでシミに注意が必要。一般的なタイルのお手入れは、汚れが溜まりやすい目地の部分の埃を取り除き、必要であれば雑巾で水拭きをしておきましょう。

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使いやすい色合いの磨き床タイル。[ゼロス II 600角平]  LIXIL
 

■天然石  色味や柄もさまざま。表面仕上げで異なる表情にも
用いられる石材は、高級感のある御影石や大理石など。マンションの玄関などでも取り入れられているケースもみられます。色味や柄もさまざまあり、表面仕上げによっても表情が異なるのも特徴。滑りにくい仕上げを施したものもみられます。

吸水率が高い石は、水分を含むとシミの原因にもなるので、雨水や泥水には注意が必要です。また、石によっては酸を嫌うので、洗剤を用いる場合は使用可能かどうか、事前に確認するようにしましょう。
自然の素材の風合いが魅力。[乱形]undefined LIXIL undefinedhttp://www.lixil.co.jp/

自然の素材の風合いが魅力。[乱形]  LIXIL
 

■モルタル  仕上げ方法によってイメージは変わる
モルタル(セメント+砂)を用いた仕上げには、洗い出し(表面を洗い出し、骨材を露出させて表面仕上げをとする方法)、コンクリート金コテ仕上げ(金コテを用いて平滑に仕上げる方法)などがあります。また、炭などを加え色をつけた仕上げもありますし、好みに合わせて石やビー玉などを埋め込んだりすることも。コンクリート下地の上に三和土の風合いを持つ土素材の商品もみられます。いずれも、タイルや石のような目地がなく仕上げることができるのも魅力でしょう。

洗い出しは比較的滑りにくい仕上げと言われていますが、汚れがこびりつかないように、掃除をこまめにするのがポイントでしょう。

和の雰囲気も感じる、玉砂利洗い出しで仕上げた床。undefined※写真はイメージ

和の雰囲気も感じる、玉砂利洗い出しで仕上げた床。 
※写真はイメージ
 

掃除のしやすさや滑りにくさに注意して

玄関の土間部分は、住まいの内側と外部をつなげる重要な場所。選ぶ際には、素材としてのデザイン性や耐久性もちろん、掃除のしやすさや滑りにくさなどにも配慮が必要です。土足で使用する場所である玄関土間は、外からの埃が入ってきたり、雨の日には濡れてしまうこともあるもの。汚れにくく、お手入れしやすい素材を選ぶことで、美しい空間を保つことができるでしょう。

また、濡れた靴でも滑りにくい素材であることも重要なポイント。小さなお子さんや高齢の方がいらっしゃるご家庭の場合は、特に注意が必要です。

空間全体や玄関扉などとのコーディネートを

床や壁に付着した環境アレルゲンの働きを抑制するタイル。[アレルピュア エントランスフロアundefinedアレルピュア ウォール]undefinedundefinedLIXIL undefinedhttp://www.lixil.co.jp/

床や壁に付着した環境アレルゲンの働きを抑制するタイル素材も。[アレルピュア エントランスフロア アレルピュア ウォール]  LIXIL 

床材は、色やデザイン、貼り方(タイルや石の場合)によって、空間イメージに影響します。玄関ポーチとの繋がり、玄関まわり全体の雰囲気、玄関扉や収納扉、内装材の色やデザインを考慮して選ぶことが大切でしょう。

また、タイルや石の場合は、カタログでは本来の色や素材感が分かりにくいもの。できる限りショールームや見本を取り寄せるなどして、実物で確認をすることをおすすめします。
 

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