ビジネスのお茶出しは減ったが、だからこそ重要に

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お茶を出すときのマナー


かつて、来客時のお茶出しは事務や受付の方の仕事でしたが、今はそうした専任者が減り、誰もがするようになりました。いつどこで「お茶を出して」と頼まれるか分かりません。特に新人や若手社員の皆さんは頼まれる機会が多い上「ふだん日本茶を飲まない」「淹れたことがない」という方も多いようです。

最近は給湯器のお茶やペットボトルをお出しする会社も多いでしょうが、重要な会議や会合、また大切なお客様には、茶碗を茶托にのせて、日本茶をお出しする、というケースが出てきます。大事な会議を台無しにしないよう、基本のお茶の淹れ方と出し方をしっかりマスターし、自信を持って来客応対ができるようにしておきましょう。

■お茶の出し方 ■お茶出しのポイント

日本茶の淹れ方

■お盆に茶碗・茶托を別々にのせる
  • お盆にお客様と自社の社員を合わせた人数分の茶碗・茶托をのせます。 その際、茶碗と茶托はセッティングせず、別々に置きます。茶托は重ねても良いでしょう。茶碗のかけ、ひび、汚れのチェックも忘れずに。
  • 運ぶ際にこぼれたりする恐れがあるので、キレイな布巾を用意します。

■全部の茶碗に、沸騰したお湯を入れ温める
  • なみなみと注がず、7分目くらいまでにしましょう。

■急須に茶葉とお湯を入れる

  • 急須に人数分の茶葉を入れます。茶葉の分量は、1人分が専用の茶さじ1杯、ティースプーンであれば2杯です。
  • 茶碗に入れたお湯を急須に移し替えます。急須にフタをして1分間蒸らします。

■お茶を淹れる
  • 1分経ったら、茶碗にお茶を注ぎます。お茶の濃さが全員均等になるように繰り返し少しずつ注ぎます。

■お湯を冷ます意味は?
上等な煎茶や玉露は、お湯の温度が高すぎると渋み成分であるタンニンが多く出て、渋みが強くなります。そのため、いったん沸騰したお湯を急須に入れ、お湯を70~80℃に冷ます手順が大事です。適温になったお湯を急須に入れ、茶葉を蒸らすことでアミノ酸が活かされ、甘味が増して美味しいお茶になります。

コーヒー・紅茶の場合:カップ&ソーサーのセッティング

お客さまのお好みによっては、コーヒー・紅茶を出すこともあるでしょう。この場合のコツは以下です。

  • カップ&ソーサーの持ち手は左にセットします
  • スプーンの持ち手は右にセットします

クリーム&シュガーのセッティング場所は決まりはありませんが、カップの持ち手を左から右に奥側を半回転させてから頂くため、邪魔にならないようにソーサーの手前にスプーンと並行してスッティックシュガー、左側にポーションクリームをセッティングするときれいです。

ペットボトルで出す場合は紙コップを添える

急須や茶碗が揃わず、ペットボトルで出す場合には、紙コップを添えて出すようにしましょう。お盆にペットボトルと紙コップをのせ、セットにしてお客様に出します。

応接室でのお茶出し

■部屋に入るまで
  • お茶出しのタイミングは、お客様と自社社員の名刺交換が終わり、着席して、少し落ち着いた頃を見計らいます。
  • お盆にお茶の入った茶碗と茶托を別にして乗せます。布巾も忘れずに持っていきましょう。
  • お盆は胸より少し低い位置で持ち、こぼさないようにゆっくりと歩きます。

■部屋に入る

  • ノックを3回して「失礼いたします」と言って会釈して入室します。

■お盆をサイドテーブルに置く
  • サイドテーブルがない場合には、応接テーブルの下手側に置きます。

■お茶を出す
  • 茶碗の底を布巾で拭いてから茶托に乗せ、両手で茶托を持ちます。
  • お客様の後方、右手側から小声で「失礼いたします」と言って立ちます。
  • 「どうぞ」と一言添えて、お茶を置きます。
  • 茶碗の向きは正面(絵柄)がお客様側、茶托が木製の場合は木目がお客様から見て横に流れるようにします。

■退室する
  • 会話の邪魔にならないよう、お茶を出したら直ぐに退室します。
  • 応接室の扉の前で、お客様に向かって「失礼いたしました」とお辞儀をします。
  • お盆は表側を体の方に向け、男性なら左脇で持ちます。左手はブラブラさせず、お盆の下を持っておくこと。女性は体の前、腰の辺りで、両手で指を揃えて持つと美しいでしょう。
  • 静かにドアを開けて外に出たら、お客様の方を向き、もう一度頭を下げ、下げたまま静かにドアを閉めます。

ポイント1:茶碗と茶托は別々に運ぶ

茶碗と茶托はセットにせず運ぶこと。セットして運ぶと、運んでいる間にお茶が茶托の上にこぼれる恐れがあり、お客様が茶碗を取ったら、茶托がくっついていた……なんてことになりかねません。コーヒーや紅茶のソーサーも同じように、セットせず別々に運びます。茶托、ソーサーは、人数分の枚数を重ねてお盆に乗せても構いません。

ポイント2:大人数の時は上座のお客様から

お茶を出す順番はお客様→自社社員、の順です。お客様が大勢の場合は、「上座」(部屋の一番奥)に座っている方からお出ししましょう。応接室や会議室の席次を頭に入れておけば安心です。

ポイント3:テーブルがいっぱいなら自社社員に聞く

テーブルが資料でいっぱいでお茶が置けない!そんなときは、自社社員に「どちらにお出ししましょうか?」と笑顔で尋ねてみましょう。スペースを作り、「こちらへお願いします」と言ってくれるはずです。

ポイント4:1時間を超えたら新しいお茶を

話が盛り上がって1時間以上超えたら、新しいお茶をお出ししましょう。2回めはコーヒーや紅茶に変えると目先が変わって喜ばれます。会議を中座するのは難しい場合も多いでしょうから、他の人に依頼するなど、臨機応変に対応しましょう。

ポイント5:お茶とお菓子を出す場合は「お菓子が先」

  • お茶と一緒にお菓子をお出しする際には、「お菓子が先」「お茶が後」です。
  • お客様から見て「お菓子を左」「お茶を右」に置きましょう。
  • おしぼりもお出しする場合は、「お菓子を左」「お茶を中央」「おしぼりを右」に置きます。
  • お客様から頂いた手土産のお菓子は基本的にはお出しせず、準備しておいたものを出します。但し、手土産が生菓子、フルーツ、アイスクリーム、温かいものなどでお客様と親しい間柄であれば「お持たせですが」と一言添えて、お客様と一緒に頂いても構いません。

お茶出しマナーは小さいながら、自分と会社を印象づける手段

基本のお茶の淹れ方、出し方について詳しく説明しました。これが全てできればお茶出しの所作は完璧です。何度も練習したり、実際にお客様にお出しして、たくさん経験を積むことによって、美しいお茶出しができるようになるでしょう。

ただ、一番大切なことは、お客様を心からもてなしたい!という「おもてなしの心」です。お客様に愛情たっぷりの美味しいお茶をお出しして、あなたの印象アップ、そして会社のイメージアップに貢献しましょう。お茶出しのマナーは重要なビジネススキルなのです。

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