ピナ不在の現在、リハーサルや日々の稽古はどのように進めているのでしょう?
瀬山>芸術監督のルッツ・フェルスターのもとリハーサルをしています。今年はカンパニーの40周年にあたる年で、沢山の作品の公演をはじめ、ピナの作品に使われた曲を手掛けた作曲家たちのミュージックコンサート、元カンパニーのメンバーで振付家として活躍しているアーティストたちの公演、ピナのドキュメンタリー映像や映画の上演など、とても忙しくしています。瀬山さん(左) 『天地 TENCH』photo:池上直哉(2004年/彩の国さいたま芸術劇場)
ピナの想い出深い言葉や行動など、
何か心に残っていることがありましたらお教えください。
瀬山>沢山あり選べませんが、一つに彼女は私たちひとりひとりをとても愛してくれていました。「My dancers are beautiful. and I try to show how beautiful they are inside.」
それから、「私の関心は、人がどう動くのかではなく、何が人を動かすのかということにある」。これは私たちが彼女から日々教わった自分の原点を見つめる大切なテーマです。生前に感じた彼女の偉大さや影響力は、亡くなった今また日々ひしひしととても強く感じています。
『ダンソン』を踊るピナ・バウシュ photo:池上直哉(1999年/彩の国さいたま芸術劇場)