国宝白水阿弥陀堂の屋根照明
写真5. ポール灯で照らされたお堂の屋根 写真撮影:金子俊男氏
白水阿弥陀堂の屋根は柿葺で近年拭き変えたばかりだそうです。中世の単層宝形造りの美しい形状は夜の照明で一層映えます。昨年はお堂の下から、お堂が浮かび上がるように2灯のLED器具でライトアップしただけで、この屋根の照明がありませんでした。もちろんそれはそれで効果がありました。
しかし今年はあまり目立たない位置にポールを立て、そこから屋根がほんのりと明るくなるような照明をして、阿弥陀堂の全貌が暗闇から浮かび上がるようにしました。(写真5)
ポール灯には投光器はLED38.5W用が3灯取り付いています。(写真6 3灯用ポール灯-山田照明株式会社)灯具はルーバーやフード、レンズなどのオプションの装着が可能で、3灯のうち上の2灯はロングフード付にして、空への漏れ光を防ぎながら、お堂の屋根を照射しています。下の一灯はスプレッドレンズ(楕円配光に変換する)付で、大イチョウの側面を柔らかく照らしています。
写真6. 写真左:ポール灯 写真右:各種オプション
今までだとこのような照明はHIDランプ器具によって行われることがほとんどでしたが、同等の照明効果を得るには器具が大きく、昼景で目立ってしまう恐れがありました。しかしLEDの導入で器具の小型化が可能になったのです。
【場所】
白水阿弥陀堂願成寺
【イベント企画】
白水阿弥陀堂紅葉ライトアップ実行委員会(リプロ内郷企業組合内)
【照明計画】
中島龍興照明デザイン研究所
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