野菜の魅力を発信する京都八百一セイボリー(3ページ目)

「食べる」ことを謳歌するセイボリーの構成

今回のコースでは、メインディッシュは、牛フィレ肉ステーキとうずらのどちらかをチョイスできるのですが、ガイドは「松茸と栗のおにぎりを詰めたうずらの塩生地焼き」に。



秋の風情をいっぱいに感じるプレゼンテーションに、他のテーブルのお客様たちも歓声を上げていらっしゃいました。



「どうぞ、開けてみてください」と、すすめられるままに包みを開けてみると、とてもよい香りが漂い、中から現れたのは……。





目でも十分に楽しんで後は、食べやすいように、お料理もお召し替えです。

松茸と栗のおにぎりにうずら、グレービーソースとフォアグラのコロッケを添えて。

もうおなかがいっぱいと思うのに、このフォアグラのコロッケが少し塩が効いていて、カリッと歯触りよく、また食欲がわいてくるようで、不思議でした。





最後に、焼き野菜とフレッシュサラダもたっぷりと。焼き野菜には、スモーキーなオイルがかけてあり、とても香ばしい香りで、食欲を高めてくれました。

しかし食べてみると、それほど主張は強くなく、野菜の風味がよりしっかり感じられるようで、とても緻密に計算されています。




デザートは、プリンやモンブラン、パフェ、タルト、シフォンケーキ、チーズ盛り合わせなど盛りだくさんの9種類の中から選ぶことができます。ガイドは、クレームカラメルと季節のフルーツをチョイスしました。

クレームカラメルの香りがとても濃厚なのでお聞きしてみると、バーナーで焦げ目をつて焦げ目をつけることが多いのですが、「セイボリー」では、焼き石を押して仕上げるので、香りが深いのだそうです。

どのお皿も、香りや素材の風味を駆使され、食べ進むとまた新しい味わいが発見できるような楽しみがあり、心が弾んでくるようでした。季節感や、心憎いおもてなしが感じられる繊細さの中にも、気取らないカジュアルな盛り付けや食べ方で、「食の喜び」を堪能できるコースだったと思います。