私が家さがしをしていてたどり着いたのは、築年数の浅い中古住宅。外からみた感じでは、まだ新しくキレイ。でも、見た目ではわからない「家の内部」は大丈夫なのだろうか?中古住宅は、購入の判断が難しい。

家の情報は広告チラシを眺めるところから

中古住宅でも新築分譲住宅でも、イザ「家を購入しよう」と思ったら、まずは新聞の折込広告や住宅雑誌などをしっかり眺めるところから始まる。それらの紙面には、案内図、大まかな間取り図、敷地面積、建物面積、築年、その他もろもろの情報が、細かい字で載っている。それに小さく外観写真が掲載されていればいいほう。その少ない情報から、条件の合うものを見つけて選り分けていく、という作業が始まる。

家を購入したいと思った時は、こうして毎日毎日広告チラシをしっかり眺める。よいと思うものがあれば見に行く。私自身もそのようなプロセスを歩んだけれど、「買いたい」と思った時に、その時たまたま出ている物件の中から「買っても良い」と思える物件に出会えるかどうか。こう考えると、中古住宅の購入はまさに「出会い」なのだと思う。

広告チラシじゃわからないこと

広告チラシだけじゃ、わからないことはたくさんある。だから、まず「これは」と思った物件を見に行く。実際に見るということはとても大事なことで、ここで心に「ピピピ」と来るかどうかも重要なこと。そして、不動産屋さんから話を聞いて、だいたいの概要はつかめる。でも、それでもまだわからないことがある。

それは「目に見えない部分がどうなっているか」だ。目に見えない部分とは、家を支える大事な基礎や土台、すでに外壁・内壁に隠れてしまっている柱や梁など、家の骨格となる部分のこと。しっかり太い柱で作られたのか、そして今現在の状態はどうなのか?不動産屋さんに聞いても、わからないと言われるのがオチだろう。

人生最大の買い物なのに、ベールに包まれた状態で購入を決めなければならない。そんなことでいいのか、と思うけれど、日本で中古住宅を購入するときは、今まで長くそんな状態だった。

ご近所さんからの情報を得て

購入にあたり、不安な要素があれば、迷うので決めるまで時間がかかる。我が家の場合も、新築分譲住宅も含めいくつかの物件を見て、迷った。結局購入した中古住宅が一番気に入っていたけれど「新築の方が安心かしら」と新築分譲住宅にも気持ちが傾いた。

しかしそんな私の背中を押してくれたのは、その物件のご近所に住む「ご近所さん」の言葉だった。たまたま話をする機会があり、その家の購入について迷っていると話したところ、「家を建てている最中を見ていたけど、とてもしっかり造っていた」「現場はいつもきれいだった」と、建設当時のことを話してくれたのだった。

広告チラシが入る範囲

ところで、広告チラシはどの範囲に配られるものなのだろうか?不動産屋さんに聞いたところでは、中古住宅を購入する人は、その地になじみのある地元の人が多く、中古住宅の広告チラシはその物件の近隣地域にしか入れていないと言う。

従って、もし遠方の物件を買いたいと思ったら、日々手元に入ってくるチラシをチェックするだけではなく、その希望地に近い不動産屋さんなどに情報を流してもらえるようにお願いしておく方がいい。

そして、家を見に行ったときに、ご近所の人に建ったときの様子を聞いてみよう。意外と興味深く見ていてくれたりして、そういう人の意見こそ、ベールに包まれた中古住宅購入の不安要素を払しょくする、大変貴重な情報のひとつになる。ついでにご近所にどんな人が住んでいるか、これもまた同時に貴重な情報を得ることができる。

ご近所さんを知る

先に住んでいるご近所さんの口コミも活用したい。

先に住んでいるご近所さんの口コミも活用したい。

ご近所に、もし同じ世代のファミリーがいれば、幼稚園や小学校、子どもの習い事などいろいろな情報を聞けて心強いかもしれない。赤ちゃんがいるなら常ににぎやかかもしれないなど、ご近所さんの年齢層、家族構成などざっくりと把握できれば、そこでの暮らしをだいたい予測することができる。

中古住宅を買うということは、すでにそこに出来上がっている地域コミュニティに「後から入れていただく」ということ。以前から住んでいた人の知識や情報を得ることは、非常に有益なことだと思う。

物件の見学に現地に赴く際には、家、周辺環境のチェックとともに、ぜひご近所さんのお話も聞いてみて欲しい。

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