Q:ユニット名『アルトノイ』の由来をお聞かせください。
酒井>彼がいろいろ考えてくれて、たくさん候補が出てきたんですけど……。島地>顔が四角いから“シカクイーズ”とか、“シカクイブラザーズ”とか、彼女が鎌倉在住だから“ザ・キャマクラス”とか……。ドイツにいる時考えていたんですけど、友達と一緒にあれこれ言っては盛り上がってました(笑)。
酒井>なかでも聞いた瞬間バシッときたのが、『アルトノイ』。ドイツ語でアルト=古い、ノイ=新しいの意味。響きもいいし、私もすごく気に入って。
島地>“ある”と“ない”。ちょっと日本語みたいなニュアンスも感じられる。
酒井>アルト=古典であって、私のやってきたクラシック・バレエに通じる。ノイ=新しいで、彼のコンテンポラリーというスタイルに重なる。二人で新しいものを模索して行こうという意味でもぴったりだなと。“島地くん、天才!”って思いましたね(笑)。いろいろ候補はあったけど、結局すんなり『アルトノイ』に落ち着いた感じです。
島地さん、酒井さん
Q:ユニットを結成しようというお話はいつ頃から出ていたのでしょう?
酒井>私たちのライフワークというか、その歳その歳で何か二人で一緒にやっていけたらいいなとずっと思っていたんです。そんな時、佐藤まいみさん(彩の国さいたま芸術劇場プロデューサー)から、“二人で新作をやってみない?”というお話しをいただいて、“やるやる!”と(笑)。島地>願ったり叶ったりです(笑)。もともと特に目的がなくてもスタジオを借りて、二人でちょっと身体を動かしたりしていたので。僕はダンサーとして彼女のことをすごく尊敬していて、踊ることによって影響を受けたいというのがあったし……。
酒井>それは私も同じで、お互い学ぶものがたくさんある。彼はコンテンポラリーをやっていてインプロ(即興)のマスターだし、私はずっとクラシックをやってきた。それらを融合したら何ができるんだろうと。私は古典を、彼はコンテンポラリーを大事にしつつ、何か型にはまらないものが二人でできたらと。
島地>最終的な想いは二人とも同じで、古いも新しいもない場所に行き着きたいということ。
酒井>いいダンスであったり、いい作品であったり。お客さまに何かを感じてもらえるものを表現していけたらなと思っています。