キング・オブ・自然遺産「ナミブ砂海」
デッドフレイからソススフレイを眺める。土砂漠、礫砂漠から最大330mにもなるデューンがそそり立っている ©牧哲雄
また、ナミブ砂海は自然美・地形・生態系・生物多様性……4つある自然遺産登録基準のすべてをクリアした21件目のキング・オブ・自然遺産。今回はそんなナミビアの世界遺産「ナミブ砂海」を紹介する。
世界一セクシーな日の出、DUNE45
DUNE45と呼ばれるデューンの朝景色。陽光を浴びた砂肌と日陰との強烈なコントラストが滑らかな稜線を際立たせている ©牧哲雄
ナミブ砂海の日中はとにかく暑い。気温は40度以上、地表面はおそらく50度を超えているだろう。ところが夜はとても寒くて、日によっては氷点下にまで落ち込む。温度差は日によって40~50度にもなるのだという。でも、この冷たく澄んだ空気が満天の星空を演出する。
こちらも同じくDUNE45 ©牧哲雄
そして朝、DUNE45に登って日の出を待つ。空が白みはじめると折り重なったデューンが少しずつその姿を現して、朝焼けの赤と相まって次第に紅潮していく。
太陽が顔を出し、朝日がデューンを照りつけると影の部分は闇に落ち込み、日の当たる部分だけが炎のように燃え上がる。妖しく湾曲する稜線と火照った肢体は艶やかで、女体のようにセクシーだ。