七夕笹飾りの種類とこめられた意味とは?

七夕飾りの種類と由来を知ろう

七夕飾りの種類と由来を知ろう

色とりどりの笹飾りは、夏の風物詩。短冊に書く願い事を考えるのは、大人でも楽しいひと時ではないでしょうか。

でも、実は笹飾りには、短冊だけでなく他の飾りにも、それぞれにこめられた願いがあるのです。
左から吹き流し、巾着、短冊、屑籠、紙衣、投網、

左から吹き流し、野菜、巾着、短冊、屑籠、紙衣、四角つなぎ、投網、輪飾り

  • 紙衣(かみころも・かみこ): 裁縫が上達しますように
  • 巾着: お金が貯まりますように
  • 屑籠(くずかご): 整理整頓できますように・物を粗末にしませんように
  • 投網(とあみ): 豊漁になりますように・幸運を引き寄せられますように
  • 短冊: 願いごとが叶いますように・字が上手になりますように
  • 千羽鶴: 家族が長生きしますように  
  • 吹き流し: 機織り(はたおり)が上手になりますように
  • 野菜:神様やご先祖様へのお供え物として
  • 輪飾り:みんなの夢が連なって、いつまでも繋がっていきますように
  • 四角・三角つなぎ:三角や四角い布を飾りに使っていたことから裁縫が上達しますように
織姫と彦星の伝説にちなんだ、優しげなものばかりですね。

また、笹飾り以外にも、地域の伝承や風習に根ざした様々な七夕飾りが、日本のあちこちに残っています。元々七夕は、織姫と彦星の伝説やお盆・農耕儀礼など、日本だけでなく中国の行事が合わさった節句であり、その風習も多岐に渡ります。

これから紹介する七夕飾りも、かわいらしいものも迫力のあるものもあり、同じ行事のお飾りとは思えないほど! では、早速見ていきましょう。

織姫と彦星の幸運を願って― 七夕綱飾り

新潟県糸魚川市などで見られるのは、道を横切るように張った綱に、お人形を吊るした七夕飾り。「七夕綱飾り」と呼ばれるものです。
綱飾り写真

                          駒ケ岳をバックに、愛らしい花嫁行列

お人形は「よめさん」・「むこさん」と呼ばれる男女のものと、そのお供です。そう、この綱飾りは花嫁行列を再現しているのです。由来は定かではありませんが、織姫と彦星が結ばれることを願ったものとされています。

写真は、日本で始めてのジオパークである糸魚川世界ジオパークの少し山あいにある根知(ねち)という谷に残る七夕飾り。今でも7月7日に飾られて、8月7日の夜、近くの川に流されるそうです。

七夕綱飾りは、糸魚川市以外にも、山梨県や熊本県などでも見ることができます。熊本県の綱飾りは、藁で作った人形や草履・馬などを吊り下げ、五穀豊穣や無病息災を祈願するもの。同じ綱飾りでも、地域によって違いがあるものですね。

お盆と結びついた七夕― 七夕馬

東北地方・関東地方や新潟県などで見られるお飾りが、七夕馬。藁(わら)や真菰(まこも)を束ねて作った馬のお人形です。
七夕馬写真

                  凛と立つ馬の七夕飾り

写真は、柏崎コレクションビレッジの痴娯の家(ちごのや)に収蔵された千葉県の七夕馬です。房総半島をはじめとする関東地方には、七夕がお盆の行事と結びつき、ご先祖様が乗るためにこの七夕馬を屋根に備えるという風習があるのです。

また、豊作祈願として田の神様が乗るために作られることもあります。

日本で一番大きな織姫と彦星!? ― 七夕人形

七夕人形写真

               七夕人形は珍しいお飾りの一つ

木や紙で作った男女のお人形を家の軒下につるすのは、長野県松本市や兵庫県姫路市などで見られる珍しい風習です。男女一対であることが多く、七夕雛とも呼ばれます。

写真は、長野県松本市の馬場家住宅で2012年に展示された七夕人形です。この辺りでは、月遅れの8月7日に織姫と彦星の人形を軒下につるして飾ります。

同じ地域でも、災厄を風に吹き払ってもらったり、子どもの浴衣を着せて子どもの健康を祈願したり、七夕と同じように川に流して厄を落としたりと、その形式は様々。やはりお盆と結びつき、お供えとして、キュウリやかぼちゃなど季節の野菜やあんこをまぶしたほうとうを添えることもあるそうです。

最近では、七夕飾りは、お店や幼稚園・学校、地域の施設など、公共の場所でしか見られなくなってきました。けれど、家でも簡単なお飾りはできるもの。一つ一つ願いをこめながらゆっくりと飾っていくうちに、心が穏やかに弾んでゆきます。

また、笹飾り以外のお飾りも、地域の博物館や公民館などで手作りイベントが行われていることもあります。お子さんと一緒に参加して、故郷の文化に触れてみてはいかがでしょうか。

素敵な七夕をお過ごしください!

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