ビジネス文書/お礼の文例

競合に勝つ! 訪問後のお礼メール

「訪問や面談をした後、一言お礼を伝えよう」。そんなシーンに役立つ文例を紹介します。お礼といえば、お決まりのフレーズは「ありがとうございました」。でも、それだけでは印象に残りづらいのも事実。営業の場合ですと、競合他社の存在も意識してほしいのです。そこで礼儀正しく、「あの人なら安心」と思わせるメールをスピーディに書けるようにしましょう。あなたもメール1通で競合に差をつけませんか。

鈴木 真理子

執筆者:鈴木 真理子

ビジネス文書ガイド

お礼メールに返信はこない

まずはシーン設定から。
あなたは自社の新商品や新サービスの提案をするため、客先を訪問したとします。話しをしていると、先方は少し興味を抱いてくれた様子です。次第に自社の悩みやら課題も話してくれました。そこであなたは訪問後にお礼のメールを送ることにしました。はたしてメールの文面はいかに。

まずは、よくあるメールから紹介します。

【文例 Before】*********************
本日は貴重なお時間をくださり、ありがとうございました。
お蔭様で、貴社の〇〇に関する課題を伺うことができました。
まずは訪問のお礼を申しあげます。
*************************

では、これを読んだお客様はどう感じるでしょうか。感謝の気持ちは入っていますが、可もなく不可もなく……。この文面ですと、おそらくお客様は、わざわざ返信をしてくれないでしょう。まれに丁寧な人なら「こちらこそありがとうございました」と返信するかもしれませんが、受注につながるかどうかはわかりません。

返信がくるように仕掛ける

そこで提案。せっかくメールをするなら、返信がくるように仕掛けてみましょう。お客様との話の内容を要約するのです。このとき自社製品のウリやPRより、先方が「困っていること」「お悩み」「改善したいこと」などを書くようにします。言うまでもありませんが、話し中はキチンとメモを取ってくださいね。

【文例 After】************************
本日は貴重なお時間をくださり、ありがとうございました。
お蔭様で、貴社の〇〇に関する課題を伺うことができました。

念のため、私どもへのご要望事項を以下にまとめました。
ご確認いただき、理解不足の点があれば教えてくださいませんか。

・要約は3行程度にまとめる
・箇条書きもOK

〇月〇日までに提案書を持参したく、改めてご連絡いたします。
まずは訪問のお礼と確認のお願いを申しあげます。
***************************

つまり、お礼だけでなく、確認を依頼するメールにアレンジするのです。提案書の期限もハッキリさせているので、「要約が正しいかどうか」を返信してもらいやすくなります。このように訪問後のメールは片道で終わらせず、2wayにするのがポイントです。
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