金魚/はじめての金魚の飼育

金魚の水槽の生臭いニオイの原因はなに?対策方法を紹介

「金魚の水槽から、生臭く嫌なニオイがする。家族からも不評だ……」という方はいらっしゃいませんか?金魚の水槽の生臭いニオイを手っ取り早く押さえる活性炭と紫外線殺菌灯の2つの方法を紹介した上で、根本的な原因と対策について考えてみましょう。

長谷川 秀樹

執筆者:長谷川 秀樹

熱帯魚ガイド

金魚の水槽が生臭いときの原因と対策

金魚の生臭い嫌なニオイの対策をしよう

金魚の水槽が臭いとき、どうする?

金魚の水槽が生臭い……。せっかく綺麗な金魚が泳いでいても、悪臭が漂うようでは台無しだ。金魚愛好家の多くが抱える悩みのようで、ニオイに関するトラブルは後を絶たない。

僕の家には非常に多くの水槽があるが、基本その様なニオイはしない。水面に鼻を近づければ、独特のニオイはするものの、周囲を不快にするほどではない。生臭いニオイがする水槽と何が違うのか? 原因は到って明快だが、まずはニオイを取り除く対策から講じてみよう。その上で、ニオイの根本的な原因についても考えてみたい。

さて、ニオイの原因は、その多くが有機物の腐敗によるもの。例えば、餌を与える量が多く食べ残しがある。また水量に対して魚の数が多く、金魚の排泄物が上手く分解されてないことが原因として考えられる。

“生臭い”とはニオイの種類が違うが、コケが大量に発生した場合も青臭かったり、カビ臭いニオイがする。それらのニオイを手っ取り早く抑えるには、活性炭や紫外線殺菌灯の活用が効果的だ。

<目次>  

活性炭をろ過器に入れて脱臭効果を!

活性炭

活性炭には優れた吸着効果があり、手軽に嫌な臭いを取り除くことができます。

脱臭効果のある活性炭の使用は、安上がりで即効性が期待できる。活性炭の脱臭効果は高く、浄水処理にも使われるほどだ。活性炭とは、炭を活性化(賦活―ふかつ)させたもので、ニオイの原因となる物質を吸着する効果があり、吸着ろ材の1種としてアクアリウムでは古くから利用されている。

活性炭の効果を最大限に発揮するには、流水中での使用が前提。つまり、ろ過器内部に活性炭を入れることで、効果的にイヤなニオイを取り除いてくれる。写真のようにネットに入ったものがスタンダードだが、ろ過器の形状に合わせた専用品も多い。使用中のろ過器の形状に合わせて、選択すると良いだろう。

すでに水が臭うようであれば、飼育水を1/2程度交換し、ろ材を排水で軽くすすぎ洗いしてから使用するとより効果的だ。また活性炭の性能によって異なるが、脱臭効果は1~2週間程度で弱まってしまう。定期的な水換えの際に新しいものと交換することで、継続的にニオイを抑えることができる。
 

 

紫外線殺菌灯の設置

少し高価なアイテムだが、紫外線殺菌灯の設置もニオイの防止に絶大な効果がある。活性炭はニオイの元を吸着することで脱臭するが、紫外線殺菌灯はニオイの元そのものを退治する。詳細は省くが、ニオイの原因となる有機物やそこに増殖する細菌類、水中を漂う藻類などを殺菌することで効果がでる。これにより臭いが軽減され、水の透明度もあがる。更に病気の予防、藻類の抑制にもつながり良いこと尽くめだ。

紫外線殺菌灯に飼育水を循環させ紫外線を照射するので、外部式フィルターの配管途中に設けるか、水中ポンプを用いて循環させないといけないのでやや手間が掛かる。活性炭と比べ、コストや手軽さといった面では劣るが、その分、総合的なメリットは大きい。ただし、一度セットしてしまえば、およそ1年間働き続けてくれるので、長期的に見れば手間はかかならい。

小~中型水槽向けに、フィルターと紫外線殺菌灯がセットになった製品もあり、手軽にセットできるので便利だ。

 

 
オゾナイザーにも同様の効果がみこめ、オゾン(O3)を発生させることで強力に殺菌脱臭を行う。ただ金魚水槽に限って言えば、前述の紫外線殺菌灯の方が使い勝手が良い。

オゾナイザー

オゾナイザー:オゾン(O3)を発生させる機器で、エアーポンプを用いて水槽に添加することで、その強力な殺菌作用で飼育水の脱臭を行う。

さて、一足飛びに臭いを取り除く方法について解説したが、あわせて根本的な原因も解決したい。生臭いニオイの元は、有機物の腐敗が原因。それには、いくつかの原因が考えられる。
  • 水量に対して魚の数が多い
  • 餌の与えすぎ
  • ろ過器が汚れている
  • 不適切な水換え
  • 砂利やろ過器が過度に汚れている
  • 上記に起因して、アンモニアや亜硝酸が発生
活性炭や紫外線殺菌灯の使用は、どのような場面においても有効だが、やはり根本的な原因を解決しないと始まらない。例えば、金魚の飼育に必要な3つのアイテムで60cm水槽が金魚の飼育に向いていると伝えたが、このクラスの水槽でも成魚サイズの金魚であれば3匹、頑張っても5匹が限界。

通常、水槽内の生態系のバランスが保たれていれば、気になるほどニオイはしないもの。基本的な維持管理についてマスターしたうえで、上手に金魚と付き合って欲しい。

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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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