本格派ならこれ? その他、非透明の容器
水さえ張れれば何でも飼育容器になる
その際使用されるのが、トロ舟やスイレン鉢といった容器になります。これらの容器は素材が透明ではないため、横から観賞はできませんが、その分金魚が落ち着き、金魚の品種ごとの特徴も出やすく、形、色とも良くなるというメリットがあります。前述したらんちゅうや土佐金の品評会で高評価を受けるようなすばらしい個体は、大抵こういった容器で育てられてきた金魚なのです。また、それ以外の品種であっても、横から見ると何の変哲もない金魚でも、上から見ると思いもよらぬ美しい色や柄を持っているといった場合もあるでしょう。ですから、せっかく金魚を飼育するのであれば、品種にとらわれることなくぜひ一度は「上見」に挑戦してみていただきたいと思います。
ちなみに、今回の記事では基本的に屋内で金魚を飼育することを前提にしていますが、屋外で金魚を飼育する場合には、非透明の容器を使用することをオススメします。ガラスやアクリルの水槽では、屋外の厳しい環境では劣化が激しく、水漏れ等のトラブルの原因になります。また、屋外では電源が必要な保温器具やろ過器の使用もなかなか難しく、あまり水槽を使用するメリットは無いと思われます。
最後に
金魚は同じ品種であっても、個体ごとの個性がハッキリした生き物です。全く同じ柄、体形の金魚は一匹たりともいないのです。ですから、ぜひ自分が飼育することになったオンリーワンの金魚を、どう観賞するのが一番面白いのか、色々工夫してみましょう。その一匹の、新たな魅力を再発見できることでしょう。