食事ダイエット/糖質制限ダイエット

低糖質ダイエットのウソホント(3ページ目)

若い女性の間でも、低糖質=太りにくい、ということが広く知られているこの頃。なぜ糖質を制限すると太らないのか、血糖値を上げるとどうして太るのか、そのほかの弊害は? などの疑問にお答えしたいと思います!

浅尾 貴子

執筆者:浅尾 貴子

食事ダイエットガイド

血糖値を上げるもの・上げないもの

私たちが毎日摂っている栄養素の中には、血糖値を上げるものとあまり上げないものがあります。

例えば、炭水化物に総称される様々な糖質。お砂糖類や、果物に含まれる果糖、でんぷんといったものは、食後の血糖値を上げるものです。

一方で、たんぱく質、脂質、アルコール(甘いものと混ざった飲料は別です)などは、カロリーはあるのですが、血糖値は大幅に上がりません。ビタミンやミネラルに関しては、カロリーもありませんし、血糖値も上げません。食物繊維(炭水化物に含まれている消化されない部分)はカロリー、血糖値の両方に影響がありません。

糖質を排除するとどうなるか

ここまでに肥満の敵なら、炭水化物を摂るのはやめよう、と思ってしまいがちですよね。でも、まだまだ解らないことが多くもあり、健康な人が自己流でダイエット目的の低糖質食を行うのは安全上難しいのが現時点での状況です。

でも、炭水化物抜きダイエットをすると開始直後の体重減少効果は絶大で、すぐ痩せられるでしょう。従来のようにカロリー計算が重要ではないので、手軽ということも普及の理由だと考えています。

ですが、たとえ周囲でそんな情報があったとしても、安易に便乗するのは避けましょう。また現在既に行っているという方は、長期にわたって続けないように注意して下さい。複数の角度から維持継続が難しいことがわかっていることや、代わりに肉などのタンパク質・脂質を多く含むものを大量に食べることにより健康に弊害をもたらす可能性があるということも、専門家の間では心配されています。

また、死因につながる病気に関するリスクも懸念されていて、現時点では結論が出ていません。長期にわたって炭水化物を抜くことへの安全性が保障されていないことも知っておきましょう。

上手な糖質制限ダイエット

毎食ごはんまたは茶色などの色のついたパンを150g程度、たっぷりの野菜と食物繊維を含むおかずを食べて、ゆっくり噛んで食事をする、というのが基本です。GI値に関する情報はガイド記事「GI値が味方!? 太らない居酒屋オーダーのコツ」も参考になさってください。

糖質制限を行う際の量のひとつの目安をご紹介しておきます。糖質を一日130g、または摂取エネルギーの30%までとる、というものです(※1)。ゆるやかだけれど効果のあるとされるひとつの目安になるでしょう。

例えば一日に1800kcalを摂取する人なら、30%分のエネルギーを炭水化物に換算して135gとなります。これをおにぎりに換算すると、一日3.5個分(350g分のご飯)程度(※2)。一回の食事でごはん100g程度というのは通常よりも少ないのですが、最低これくらいは食べましょうということです。少し手間はかかるかもしれませんが、おかずや野菜たっぷりの副菜は薄味に調理し、卵や乳製品、豆・豆製品も上手に取り入れた献立にして、良く噛んで食べましょう。

※1 金沢大学 篁俊成先生の案による
※2 精白米のご飯100gには約36.8gの糖質が含まれています

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ダイエットは個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して体調不良を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮したうえで、正しい方法でおこなってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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