銀行で住宅ローンを利用したら地震保険は必須?
火災保険だけでなく、地震災害も無視できませんので、地震保険についても触れておきます。地震保険は火災保険のような一般的な損害保険と根本的な仕組みや考え方が異なります。特に、住宅ローンを利用した初期の頃は、地震保険だけでは住宅ローンの利用分を地震保険だけではカバーできないケースが多いのが事実です。地震保険については、特に住宅ローンの残債が多い人ほどあった方がいいでしょう。それにプラスして被災したときに住宅ローンの負担を減らすためにどうするかを最初から考えておいてください。詳細については当損害保険ガイドサイトで関連する記事がありますので巻末のリンクをご覧ください。
また地震保険の場合、損害の程度によっては火災保険と違って、保険金が1円も支払われないこともあります。こうした点についても理解しておくことが大切です。
質権設定された火災保険契約等で覚えておきたいこと
仮に質権設定付きの火災保険を契約することになった場合や住宅ローンを利用していて火災保険に加入する場合に覚えておきたいことがいくつかあります。2000万円の融資を受けて、火災保険も保険金額(契約金額)2000万円で契約している場合、返済が1円もされていない状況で自宅が火災で全焼すれば、保険金はそのまま返済に回って終わりです(実際には費用保険金などプラスアルファがあります)。
返済が進んでいけば、保険金から差し引かれる金額も減っていきますが、残債が多い段階では保険金の多くは手元に残りません。ローンがなくなればそれでよしかもしれませんが、住む家も服の着替えなど家財もすべてなくなります。
預貯金などの資産が他にあればいいのですが、住宅ローンを利用する人は頭金である程度使ってしまいますから、家財にも火災保険をつけることなどを考えておきましょう。
それから質権設定されている場合、通常保険金の支払いに質権設定者(つまり融資している金融機関)の承認印等が保険金の支払いの際に必要です。
自宅が全焼したなどという大きな事故でなくてもこれは同様です。保険金の支払いは契約者と損害保険会社の間のやりとりで済むものですが、ここに金融機関が関係してきます。
金融機関の書類の取り付けがないと保険金が支払い手続きが進められません。質権設定が付帯されている契約ではこうした点も覚えておきたいところです。
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