団体信用生命保険は無条件で入れるわけではない

団体信用生命保険とは?

団体信用生命保険とは?

団体信用生命保険(略称:団信)は、住宅ローンを利用する際にほとんどのケースで加入が必須です(フラット35は任意加入)。住宅ローンが長期に渡って多くの金額の返済をするためで、債権保全の意味合いがあります。

それにも関わらず、団体信用生命保険の加入を断られたらどうなるのか。そもそも加入条件や審査はどのようなもので、どれくらいの保険料を負担することになるのでしょうか。気になるポイントを解説します。

【目次】
●団体信用生命保険の目的と特徴
●団体信用生命保険の保険金額と保険料はいくら?
●疾病保障付きの住宅ローンもある
●団体信用生命保険の加入条件は年齢と健康状態
●団体信用生命保険に入れない場合の対処法は?

団体信用生命保険の目的と特徴

住宅を取得する際にほとんどの人は住宅ローンを利用します。長期間に渡って数百万~数千万円単位の借入・返済を行いますから、資金を貸す側、借りる側双方に資金が返済してもらえない、返済できないリスクがあるわけです。

団体信用生命保険とは、ローンを利用して住宅を取得した人が死亡した場合(あるいは高度障害になった場合)などにその人に代って債務(借金)を返済するための生命保険です。

住宅ローンの組んだ債務者が仮に死亡しても、残された遺族は住宅ローンを支払い続ける必要がなくなります。万が一のときにも購入した住宅に家族が安心して住み続けるためにとても大切な仕組みです。

団体信用生命保険の保険金額と保険料はいくら?

団体信用生命保険の保険金額(契約金額)は住宅ローン残高となります。そのため返済が進んでいけば、保険金額も減少します。結果、保険料も減少するわけです。

民間の金融機関では団信を強制加入にしているところが多いのですが、一部の民間金融機関やフラット35では任意加入です。

また、保険料は金利の中に含まれている(0.3%程度上乗せ)ことが多いようですが、別途保険料を支払うなど、金融機関によっても仕組みが異なります。ちなみにこの保険料、保険金受取人が金融機関等であるため、生命保険料控除の対象とはなりませんから覚えておいてください。

疾病保障付きの住宅ローンもある

団信の中には、「疾病保障付き」のタイプもあります。たとえば「三大疾病付(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)」は、これらの三大疾病になって所定の要件に該当すると、住宅ローンが弁済されるというものです。

他にも七大疾病付(三大疾病+高血圧性疾患、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変)など、さまざまなタイプがあります。住宅ローンを利用する際にはあわせて検討してみるといいでしょう。

※検討の際は「住宅ローンに三大疾病の保険ってホントに必要?」も参考にご覧ください。

団体信用生命保険の加入条件は年齢と健康状態

団体信用生命保険の加入条件は?

団体信用生命保険の加入条件は?

団体信用生命保険は万が一のことがあった場合、住宅ローンを完済してもらえる制度ですが、名前の通り「生命保険」です。そのため団体信用生命保険へ加入するには、健康状態などについての一定の加入条件があります。

例えばフラット35で融資を受ける場合、主な加入条件は次のとおりです。

●申込書兼告知書の記入日現在で、満15歳以上満70歳未満(満70歳の誕生日の前日まで)の人
●生命保険会社の加入承諾がある人

住宅ローンを利用する人であれば、一つめの年齢条件はほぼ問題ないでしょう。しかしもう一つの「生命保険会社の加入承諾」となると、結局のところ、その人の健康状態が重要になります。

住宅を購入する場合、物件選びや資金計画だけに目を奪われがちですが、健康であることも非常に大切な要素なのです。ライフスタイルが多様化してくるなかで現在では晩婚化なども珍しくありません。

住宅購入もある程度年齢を重ねてからになると、健康状態に色々と問題がでてくることが増えてきがちです。このようなケースで住宅ローンを利用する際には注意が必要なところです。

※健康状態を理由に生命保険に入れないケースについては、詳しくは「保険に入れない健康状態ってどんなもの?」をご覧ください。

団体信用生命保険に入れない場合の対処法は?

団体信用生命保険が生命保険である以上、健康状態によっては加入が断られることがあります。その場合どうするかも考えておきたいところです。

そもそも団体信用生命保険は、一般の生命保険と比較すると告知などの基準はやや緩めです。「団信への加入が任意の住宅ローンを利用しましょう」と言ってしまうのは簡単ですが、緩めの基準でも生命保険に加入できないのは、それだけ病気のリスクが高いとも考えられます。

団信に入らずにいると、万一のときに家族に住宅ローンの返済が残ることになりますので、対処方法は考えておく必要があります。団信には他にワイド団信というものがあります。いわゆる生命保険会社が提供する引受基準緩和型の保険に該当するタイプです。まずはこうした方法も検討してみましょう。

それが厳しければ、連帯保証人をつけることで融資を受けられるケースもあります。団信なしで住宅を購入するリスクを家族で今一度話し合ってみてください。

団信で債権を担保する仕組みがないまま住宅ローンを組む、というのはリスクが大きくなります。健康状態になんらかの問題があるなら尚更です。不測の事態が発生すれば、残された家族も大変なのはいうまでもありません。何とかなるでは何ともならないので、こうした点をよく考えて改めて、住宅購入そのものをどうするか再考することも必要です。
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