住宅購入のお金

住宅ローンのワイド団信とは?取り扱い銀行は?

ワイド団信とは、正式名称を「加入条件緩和割増保険料適用特約付団体信用生命保険」といい、通常の団信よりも、引受範囲が広くなっています、高血圧症・糖尿病・肝機能障害などの持病で、通常の団信に加入できない場合でも、ワイド団信であれば加入できる可能性が生まれます。加入条件が緩和されているため、保険料が割増となります。具体的には、金融機関によって異なるものの、借入金利に年0.2%~金利が上乗せされます。ワイド団信はすべての銀行で取り扱いがあるわけではありません。取り扱いのある銀行についても解説します。

執筆者:大島 浩之

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そもそも、団信とは?団信に入れないと住宅ローンを組めない?

団信とは、正式名称を「団体信用生命保険」といい、住宅ローンの債務者が、死亡や高度障害になった場合、その時点のローン残高が保険金として、住宅ローンの債権者である金融機関に支払われ、債務者の家族は、住宅ローンの返済を免れ、安心して、マイホームに住み続けられるといった保険のことをいいます。
 
ちなみに、住宅を購入する動機として、住宅ローンを組み、団信に加入することで、将来、自分(多くの場合は、夫)に万一のことがあっても、家族の生活を守りたいといったことが多いのも事実です。
 
そのため、「持病があると、住宅ローンを組めない」という誤解が生じるのかもしれません。たしかに、持病があると、住宅ローンの選択肢が少なくなるものの、住宅ローンを組めなくなってしまうわけではありません。
 
そこで、まずは、ワイド団信について、確認していきましょう。
 

ワイド団信とは、通常の団信と比較して、なにがワイド?

ワイド団信とは、正式名称を「加入条件緩和割増保険料適用特約付団体信用生命保険」といい、通常の団信よりも、引受範囲が広くなっているため、高血圧症・糖尿病・肝機能障害などの持病で、通常の団信に加入できない場合でも、ワイド団信であれば加入できる可能性が生まれます。
 
そして、死亡や所定の高度障害状態になった場合、その後の住宅ローン残高が0円となるため、保障内容は通常の団信と同一ということになります。
 
もっとも、このように加入条件が緩和されているため、保険料が割増となります。具体的には、金融機関によって異なるものの、借入金利に年0.2%~金利が上乗せされます。
 
た、ワイド団信では、たとえば、借入時の年齢が50歳未満というように、年齢制限も設けられています。さらには、年齢・性別・症状・治療歴等の告知内容などにもとづき、保険会社が審査するため、仮に、同じ病名の融資希望者が複数いたとしても、加入できる場合もあれば、加入できない場合もあるといったように、審査基準が公開されていないといった不確定要素もあります。
 

ワイド団信は、どの銀行でも取り扱っている?

2018年8月現在、都市銀行でも、みずほ銀行や三菱UFJ銀行、りそな銀行では取り扱っていますが、三井住友銀行では、取り扱っていません。また、ネット銀行での取り扱いも増えているため、持病があってもあきらめず、上乗せ金利や年齢制限などの条件も踏まえ、確認してみることが重要となります。
 
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ワイド団信を取り扱う都市銀行など主な金融機関(2018年8月現在)


また、たとえば、静岡銀行では、借入時の年齢を71歳未満としているといった特色があるため、ご年齢によっては、このような地方銀行も検討していくことになるかと思います。もっとも、静岡銀行の場合、61歳以上71歳未満の上乗せ金利が1.5%~3.5%となっているため、この点を把握した上、返済計画を立てていくことが重要となります。
 

フラット35であれば団信加入が必須ではない!

上乗せ金利や年齢制限などの条件を確認してみると、団信の加入が必須ではないフラット35も検討していくことになるかもしれません。
 
その際の注意点としては、住宅ローンを組む人に万一のことがあっても、住宅ローンの残債で遺族が苦しまないように、生命保険や預貯金でカバーできているのかという点です。この点がクリアになっているのであれば、必ずしも、団信やワイド団信への加入にこだわらず、住宅ローンを組んでも、問題はないでしょう。
 

まとめ

ワイド団信に加入して、自分にとって条件の良い金融機関で融資を受けるのか、それとも、フラット35を使うのか、月々の支払いや保障の有無を比較しながら、ご家族にとって最適な住宅ローンを組まれることをお祈り申し上げます。
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