↑ 椅子の裏側からも、合板とスチールパイプの組合わせの美しさがワカル!
人の身体を支える座と背、それ等を支持する脚と背骨の素材を変えることで明解なカ・タ・チが表現された。
実際に身体が触れる所は、包み込むように緩やかに優しく合板を3次曲面に成型し、脚と背骨は逆に「こんなモノでどう?」って、単純で割切ったデザインになっている。
スチールパイプといえば、フランス人デザイナー、氏のそれとは大違いである。
スチールパイプをつぶしたり、いぶしたり、うねらせたり、スチールそのものが造形の素であったプルーヴェ氏に対して、Eames氏は単純な構造と構成、スチールをまるで針金細工のように扱っている。
↑ (左)DCMの背板を支える背骨(スチール)に比べて(右)LCMのソレは背板の角度に合わせて軽く角度をつけている・・・・・微妙なラインに対するEames 氏の感性が見えてくる
さて次回は、DCMに続いてLCM(Lounge chair Metal Legs)の美しいディテールを、ズームアップしながらご紹介しよう。
■UP#012
DCM/Dining Chair Metal Legs
・1946製作/米国
・SIze :W 505 D 540 H 760/SH 464
・Material:Plywood ・カラー:Light ash , Black , Walnut ,Natural Cherry
・Designer:Charles & Ray Eames/チャールズ&レイ・イームズ
・Product :Herman Miller,USA
・Shop :hhstyle.com
・Price :¥72.000-
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