25年掛けて花開いたカルビーの『フルグラ』

フルグラ

カルビーの『フルグラ』は、2012年前年比160%の売上増でシリアル市場のNo.1商品に輝いた!

カルビーは2月5日、東京のホテルで開催された新事業戦略発表会で、シリアル食品市場でシェアNo.1を獲得した『フルグラ』を戦略商品として、シリアル食品事業を一つの大きな柱に据えることを発表しました。

カルビーはこれまでポテトチップスやかっぱえびせんなど“お菓子”のイメージが色濃く反映されていましたが、少子高齢化が加速度を速めて進行しお菓子需要が縮小する中、これからは“食のカルビー”として、より大きなマーケットを狙っていこうというビジョンが明確に示されたのです。

そのビジョンを達成するために選ばれた主力商品である『フルグラ』は、2012年には売上が前年比160%増の60億円に達するなど、カルビーの数ある商品の中でも今最も勢いのある一品といっても過言ではないでしょう。

ただ、この『フルグラ』は最近開発された新製品ではなく、1988年に発売が開始された、いわば“オールドルーキー”なのです。

なぜ、発売から25年も経った今『フルグラ』が急成長を遂げて、シリアル食品市場でシェアNo.1を獲得し、カルビーの成長を担う戦略製品に選ばれたのでしょうか?

外部の目で社内の“お宝”を探す 

重大な転機は2009年4月、ジョンソン・エンド・ジョンソンの日本法人で長い間トップを務めていた松本晃氏が、会長兼CEOとしてカルビーに迎えられたことに始まります。アメリカ経験の長い松本会長はシリアルにも詳しく、『フルグラ』を食べた途端に他社製品にない香ばしさや食感が日本人にも受け入れられると直感したのです。

アメリカのシリアル市場は1兆円規模に達しているのに対して、日本ではわずか250億円。一人当たりにするとアメリカでは年間4000円程度の購入に対して、日本では200円程度という計算になります。

このデータからは、日本人にはシリアルは適さず市場はないという見方もできますが、松本会長は逆にまだまだ伸びしろが大きいと考え、マーケティング戦略を駆使して、『フルグラ』をポテトチップスやかっぱえびせんに匹敵するようなカルビーの商品の柱にしようと決断を下したのです。

次のページでは、25周年を迎えた長寿製品を急成長に導いたカルビーのマーケティング戦略の成功の秘訣に迫ります!次ページへお進み下さい!