各交通機関の利点を知って、ヘルシンキ市街移動をより快適に

トラムの走る光景

ヘルシンキの路地を縫うように走るグリーンのトラムは、大事な市民の足でもあり、車窓から街の景色を楽しめるので観光者にも人気

フィンランド観光の拠点となるヘルシンキは、日本や諸外国の首都と比べても決してスケールは大きくありません。特に観光者が立ち寄るスポットは、セントラルから景色を楽しみつつ歩いていたら、交通機関を使わずともたどり着いてしまっていた……というロケーションであることが多々。実際、目的地によっては次のトラムを待つ間に歩いたほうが早く着くこともあり得るのです。

レンタサイクル

近年市営のレンタサイクル拠点が市内に増えており、夏場の利用度が上がっている

もちろん、さらにトラム・地下鉄・バスなどの交通機関が活用できると行動範囲もぐっと広がり、快適・効率的に観光を楽しめるのは確か。また、特に気候や路面状態の良い夏場は、レンタサイクルでの移動も人気です。今回は、ヘルシンキ市内の移動手段の可能性をひと通り紹介し、それぞれどんな利点やルールがあるのか、やや難解な切符の仕組みなどをレクチャーしてゆきます。異国では不安がつきまといやすい各種交通網も、これらの予備知識があれば、安心して市民と同じように利用できますよ!

ヘルシンキ市内の移動手段となる乗り物の種類

ヘルシンキ市内を移動する際の選択肢として考えられる交通機関・手段は……

トラム

郊外の緑道を駆け抜けるトラム

■トラム(Raitiolinjat:ライティオリニヤ/Ratikka:ラティッカ)
いわゆる路面電車。2017年6月現在全13ラインが運行中だが、近年はルートや番号の変更が続々と行なわれているので、古い情報に注意が必要。主要道路はもちろん、街中の路地にも入り込んでいくため利用価値が高い。次の停車駅はきちんと車内で表示される。スピードは比較的のんびりしているぶん、車窓からの景色が楽しめるのも観光者にとって嬉しいポイントのひとつ。

※トラム利用の詳しい情報はこちら

 

地下鉄

地下鉄は要所を最速最短で結ぶ

■地下鉄(Metro:メトロ)
ヘルシンキ市内を東西に端から端まで結ぶ、1本のラインのみ(ただし東部終着駅は2箇所あるので、途中で分岐する)。2017年6月現在、西のエスポー市への延伸計画が進行中だが、未だ工事完了の目処がたっておらず、西端の終着駅は、依然としてRuoholahti(ルオホラハティ)のまま。本数が多く、立ち寄る機会の多い主要駅を最速最短で結ぶので、効率良い移動ができる。 車内表示やアナウンスもあり、進行方向さえ間違えなければ迷う心配もない。

※地下鉄利用の詳しい情報はこちら

 

バス

バスを乗りこなすコツは、運転手さんとの簡単なコミュニケーション

■バス(Bussi:ブッシ)
市内だけで100を超えるラインが運行しており、トラム以上に街の隅々までを網羅。隣接都市をまたいで運行する便も多く、目的地によっては利用がマストになることも。現在徐々に改善されてきてはいるが、車内で次の停車駅名が表示/アナウンスされず、さらに停留所自体にもバス停名が書かれていないことが多いのが、観光者にとっての不安の種。けれど運転手さんとの最低限のコミュニケーションで克服可能なのでご安心を!

※バス利用の詳しい情報はこちら

 

近郊列車

車内には車掌さんも待機しているので、何かあれば頼ることができる

■近郊列車(Lähijuna:ラヒユナ)
ヘルシンキ中央駅を起点に、市内郊外や近郊都市までの近距離間で運行されているローカル列車。観光者の利用頻度はあまり高くないものの、やや郊外の目的地に向かう際に利用不可避なことも。2015年には空港駅が完成し、ヘルシンキ中央駅から列車へ空港に向かえるようにもなった。各線ともアルファベットの呼び名がある。車内では次の停車駅のアナウンスも入り、安心。なお2017年6月より、近郊列車内では直接車掌から切符を買えなくなってしまったので、乗り込む前に買い忘れのないよう注意。

※近郊列車の路線図・停車駅一覧はこちら

 

水上バス

エテラ港からコルケアサーリ動物園へと向かう水上バス

■フェリー・水上バス
(Lautta:ラウッタ/Vesibussi:ヴェシブッシ)

ヘルシンキ港やハカニエミ港を起点に、水上移動で観光スポットなどにアプローチできるラインがいくつかある。代表的なのは、ヘルシンキ湾に浮かぶ世界遺産の島、スオメンリンナとエテラ港の間を定期運行する市営の小型フェリー。朝6時台から翌2時台まで、 20~30分間隔で両港間を行き来している。近年は、ピクニックがてら気軽に上陸できる小さな島への運行水上バスが増えている。

※スオメンリンナ島への市営フェリー時刻表
※ヘルシンキ市内のあらゆる水上バスの情報サイト

タクシー

決められた停留所からしか拾えないタクシー。車体サイズはさまざま

■タクシー(Taksi/Taxi:タクシ)
流れタクシーはなく、駅前や主要施設前にある看板の立った停留所で拾うか、あらかじめ電話予約を入れるかしなければつかまらない。初乗り運賃は7ユーロ前後で、深夜・週末割増あり。全メーター制で、乗車した瞬間から徐々にメーターが上がり始めるので驚かぬよう。チップは不要 。

※Taxi Helsinki公式サイト(予約用番号は+358 (0)100 0700)

 

シティバイク2

市営レンタサイクルは、登録作業さえすればツーリストでも利用可

■レンタサイクル(Pyörä:プュョラ)
路面状態の良好な季節には、小回りが効き主体的に街散策を楽しめる自転車を借りるのも手段のひとつ。滞在ホテルによっては無料または有料で貸し出しているほか、近年は市営レンタサイクルシステムが定着してきており、雪のない季節になると、街なかのあちこちに黄色いバイクスタンドが出現する。この市営レンタサイクルは、最初にウェブ上で利用者情報や利用額の引き落とし情報(基本はクレジットカード)、PINコードなどを登録してからでないと利用ができないので、ツーリストにとってはやや難易度は高い。それでも、ウェブサイトの手順に従って料金プランの確認や登録さえ済ませれば、市内の要所で自由に乗り捨てができるため、便利で楽しいのは確か。料金は、24時間のデイチケットで5ユーロ。レンタルシステムの詳細や利用登録は、公式サイトで要確認。

 

公営交通機関での移動経路や時刻を調べるには、
便利なルート検索サイトを活用

それぞれの手段の詳しい紹介や利用法については後ページで紹介しますが、公営交通機関(トラム・地下鉄・バス・近郊列車・スオメンリンナ行き市営フェリー)を利用しての、現在地から次の目的地までのルート・時刻検索には、HSL(Helsinki Seudun Liikenne)の公式検索サイトがとっても便利。

HSL公式ルート検索サイト(英語版)はこちら

出発地と目的地、予定時間を入力すれば(停留所の名前でなくとも、住所や主要施設名の入力でも検索可能)、候補ルートの情報や乗り換え案内、詳細地図までが一発検索できます!

次ページでは、観光客をやや悩ませる切符(一回券)の仕組みについて詳しく紹介!