フィンランドから郵便物を送るには……?
ロヴァニエミのサンタクロース村内にある郵便局には、年中世界各国の子供たちからサンタさんに宛てた手紙が届く
郵便局は、旅行者が滞在中に利用する機会が多い公共施設のひとつでしょう。ホットな感動をつづった絵はがきを日本の知人に出したり、ついつい買い込んでトランクに入りきらなくなったお土産を郵送したり。
けれど知らない土地から荷物や手紙を送るのは、手順を間違えれば届かないのでは……と不安にもなりがち。といわけで、日本人旅行者がフィンランドから日本宛にはがき・封書または荷物を送るシーンを想定して、必要となる情報を紹介していきましょう。
宛先は、無理にアルファベットで書かなくても大丈夫!
海外から日本に送るエアメールは、必ずすべて英語表記しないといけない、と思い込んでいる人が多いですが、実際は目立つところに赤字または囲い枠つきでAIR MAILと明記し、宛先の最後にアルファベットでJAPAN と強調しておけば、宛先の住所自体は日本語で書いてもちゃんと届きます。また、エアメールの封筒といえば赤と青の縁というデザインのイメージがありますが、どんな封筒であってもAIR MAILであることが強調されていれば大丈夫ですよ。
荷物などの郵送手続きに際して電話番号の記入を求められた場合は、日本の電話番号ならば国際番号である「+81」を頭につけて、市外局番の頭の0を抜き、残りの番号をハイフン無しでつづります。
例)日本での番号が03-1111-1111の場合→+81 3 1111 1111
絵はがきを送るには、切手1枚+ファーストクラスシールをぺたっ
郵便局では季節にあったデザインの切手が買える。切手は剥がしてそのまま貼れるシールタイプなのも便利
まず、旅行者が一番現地から送る機会が多いであろう絵はがきについて。フィンランドの郵便物は、到着速度の希望によって通常ファーストクラス(1.luokka/1 LK.)とセカンドクラス(2.luokka/2LK.)に分けられます。ファーストクラスの場合、日本への到着は発送・配達地域にもよりますが最短2日ととってもスピーディ。ちなみにセカンドクラスでも、通常3~6営業日内には届きます。ただし、郵便局が繁忙期を迎えるシーズン(クリスマスカードやギフトを贈り合う時期など)にはいずれのクラスでも遅延が珍しくないので、前もっての準備と心構えをお忘れなく。
郵便局にはサイズ不定の絵はがきも多いが、20グラム以下ならどれもファーストクラス扱いとなり、1ユーロ切手1枚で届く
紛らわしいのは、切手に書かれた1LKというのは、切手の価格が1ユーロという意味ではないこと。近年切手の価格が頻繁に引き上げられる傾向にあり、2016年2月現在、1LK.の切手は1枚1.20ユーロ。普通の絵はがきや20グラム以下の封書を日本送るなら、1LK.の切手1枚を貼れば日本や世界各地に届けることができます。20グラム以上の定形外はがきや封書を送る場合は、グラム数と送り先に応じて価格が変化していきます。つまり、例えばもし2.70ユーロ分の切手を必要とする重さの封書の場合は、1LKの切手2枚(=2.4ユーロ相当)+0.3ユーロ以上相当の切手をもう1枚貼らなければならない、ということです。こういった場合、1LK切手を3枚貼ってももちろんOKですが、実は郵便局では0.3ユーロなど少額の帳尻合わせ切手も扱っているので、それらを組み合わせれば料金ちょうどの支払で済ますこともできます。
ともあれ、いくらの切手を何枚買うべきかよくわからない場合は、郵便局の窓口で現物を見せて重さを計ってもらい、郵送先国を伝えて、それに応じた切手を売ってもらうのが無難です。切手自体は、郵便局だけでなく街のキオスクや、ポストカードを販売しているお店などでも売られています。
はがきには切手とPRIORITYシールをセットで貼るのを忘れずに
切手を購入すると、希望するクラスに応じて、ファーストクラスを意味するPRIORITYと書かれた青いシールか、セカンドクラスを意味するECONOMYと書かれたシールがもらえます。このシールを切手と一緒に貼れば、投函準備は完了。絵はがきは狭いスペースについぎっしり文字を書きがちですが、このように切手だけでなくステッカーを貼らなければならないので、スペース確保には注意して。
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