高級マンション/高級マンション選び

高級マンションの完成在庫見学をおすすめする理由(2ページ目)

新築分譲時の売れ行きとマンションのクオリティは必ずしも一致しない。長らく完成在庫だった物件でも、完売したとたんに値上がりすることが、高級マンションでは意外に起こり得る。何故か?

坂根 康裕

執筆者:坂根 康裕

高級マンションガイド


竣工しても売れ残っているのはなぜか?

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地元のマイホーム予備軍が買いやすい家は、たしかに新築分譲時の売れ行きは良いかもしれない。しかし、当該エリアでどこかのマンションデベロッパーが将来にわたって供給を継続する可能性が少しでもあるのならば、常に市場競争にさらされる覚悟は必要だ。

逆に、資産価値の維持しやすいマンションは「立地に希少性がある家」だから、エリアナンバーワンのポジションが崩れない限りは、市場優位性を保ちやすい。価格が周辺相場よりも高く(買える人が少ないために)、売れるまで時間を要するケースが多い。だから、はた目には「売れ行きが悪い」と映る。

グロスが(市場から)突き出た真の高級マンションは、完売したとたん希少性が発揮され、値が上がることがある。これは、決して珍しくない話。新築分譲時は、完成在庫になっても売れず、デベロッパーは苦労をする。売れ行きの良いマンションとは、正反対であることがお分かりいただけるだろう。もちろん、エリアナンバーワンではない完成在庫もあるのでご注意を。

本物を見分ける手段

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新築分譲ほど、「売り方」が重要視されるビジネスはないのではないだろうか。情報公開の順序に気を使い、価格発表のタイミングを見計って、販売戸数の調整にも余念がない。即日完売をうたえるかどうかでその後の営業方針も大きく変わってくるだろう。それくらい、売れ行きを左右する要素は「物件の実力」以外にあるのだ。

もちろん、自分の家はかつて「売れ行きが悪かった」と言われるよりも、「すぐ完売した」ほうが気分的には良いだろう。しかし、資産性に重きを置くならば、物件本位の見方を崩さないことだ。

完成在庫のなかには、物件が良すぎるがために、残ってしまっているものがある。そんなことを頭の片隅に置いて探されてみてはどうだろう。外観の重厚感やエントランスのグレードなど資産性を左右する要素を体感できるなど、竣工現場を見る利点は思った以上に多い。完成物件こそ、良し悪しを見分けやすいのだ。ぜひ、見学のラインナップに加えてみることをおすすめしたい。

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