土日は縮小営業、祝日は一斉休業が基本のビジネスアワー
お目当てのお店に入店しそびれることのないよう、営業時間は事前にしっかりチェック
フィンランドでは、2016年初めから、小売店と理髪店における営業時間の自由化が始まりました。それまでスーパーやデパートなどの土日の営業時間に大きな制限のあったフィンランドにおいて、これは革命的な変化をもたらしたといえます。スーパーマーケットは、平日や土曜は朝7時ごろから営業しているところが多く、夜も21~23時前後まで。日曜はやや開店時間が遅くなることろが多いですが、それでも10時にはオープンしているお店が少なくありません。ヘルシンキの中央駅周辺では、曜日に関わらず24時間営業を謳うスーパーも出てきたくらいです。さらに、従来祝日は閉店が基本でしたが、祝日でも日曜日と同等にお店を開ける店もわりと見られます。この新現象はもちろん賛否両論ではありますが、少なくとも旅行者にとってはありがたい限りですよね。
多くの旅行者が買い物に訪れるであろうヘルシンキのストックマン百貨店デパートは、2017年6月現在、平日は9時から21時まで、土曜日は9時から19時まで、日曜日は11時から18時まで開いています。また、この自由化は個々の専門店や施設などには適応されないので、ブランドの専門店などは従来通り、平日は11時ごろ~18時前後まで、土曜日がさらに縮小営業、日曜日を定休日とするお店が一般的です。
■営業時間の表示の読み方は、
街で見かけるフィンランド語ページを参照ください。
なお、観光客が集中する夏季の間は、ビジネスアワーもやや変則的。営業時間を拡張する店舗もあるいっぽうで、例えかき入れ時であっても1ヶ月ほどの夏季休暇をとるお店(主に自営業店)も少なくないのでご注意を。
公衆トイレの多くは、小銭がないと駆け込めない
常に小銭を携帯しておかないと、いざというときに困るかも
フィンランドの街中や駅では、基本的に公衆トイレは
有料。ドアの前の装置に1~2ユーロ支払わないと扉が開かないシステムになっています。レストランやショップの場合も、顧客なら無料で、駆け込み客だといくらかお金を取ります、と明示してあるのが普通。トイレにお金を払うなんて……という感覚に苛まれる人は、ホテルや電車内の無料トイレ、デパート内などに稀にある無料公衆トイレの場所をチェックしておくしかありません。とはいえ、近年は特にショッピングセンター内のトイレが無料化傾向にあるので、以前よりは見つけやすくなったと言えるでしょう。
■参考記事「
フィンランドのトイレ事情」
世界有数の良質水道水は、ガブガブ飲める!
安全でおいしい水道水は、豊かな水資源に恵まれたフィンランドの誇り。ミネラルウォーターよりも良質と言われる水道水をぜひ一度はご賞味あれ!
海外旅行となれば「水は買う」のが当たり前という意識がありますが、フィンランドの場合、軟水である上に、なんと
水道水自体がミネラルウォーターよりも水質が良いと言われているほど。ホテル、アパート、船内であっても、蛇口から出るあらゆる水を安心して口にできます。ですので、空のペットボトルや魔法瓶があれば、水道水を詰めて持ち歩くのが一番経済的で、しかもおいしい! 稀にある飲料向きでない水道の場合は、わかりやすく禁止表示されているので戸惑うことはありません。
実は水道水から純度の高い飲料水を出すには、ちょっとしたコツが要ります。蛇口の左右にぶれるレバーを一番右に回して数秒放水してやると、水が徐々に冷たくなり、すぐに飲料に適した冷水が出てきます。逆にレバーを左に傾けるほど、温めの水が出てきますが、これはシャワーや洗浄に利用するぶんには構わないという水質の熱湯を混ぜて作り出している温水なので、飲料には適しません。
軽いフレーバーや美容成分の含まれた炭酸ウォーターは、こんなにも種類豊富
こうした事情から、無炭酸のミネラルウォーターはわざわざ置いてないスーパーも多いほどなのですが、あえて市販の水を購入するならば、ラベルのロゴに振り回されず、ペットボトルの胴を握ってみて、にゅっと凹むかどうかをチェック。柔らかくたわむようならガス無し、硬くて内側から抵抗を感じるようならガス入り、です。また炭酸水には、軽いフルーツフレーバーや栄養素が添加されたものも多くあり、こちらは爽やかなジュース感覚で水分補給ができます。
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