「当たり前」が瞬時に覆されるのが海外旅行

改札のない駅

フィンランドは鉄道駅に改札がなく、降車客がプラットホームからそのまま街へと流れていく。そんな日常も、日本人にとっては唖然とする光景だろう

ところ変われば、言葉や物価はもちろん、母国で気にもとめなかったコンセントプラグの形も、交通ルールも、些細なことに対する常識までも……何もかもにわかに覆されてしまうのが海外旅行の醍醐味でしょう。けれど、それらをまったく知らずに現地に着いて、思わぬハプニングに遭遇したり不自由を強いられるのも残念な話。今回は、旅行準備や計画に役立つフィンランド基本情報に加えて、前もって知っておけば現地でも適応しやすい、フィンランド社会ならではの常識やルール、マナーなどについて一挙ご紹介いたします。

フィンランド旅行のいろは
時差・言語・通貨・クレジットカードの話

時差は、フィンランドが日本に対して7時間遅れ。日本の午後6時が、フィンランドの午前11時となる計算です。ただし、サマータイム中(3月の最終日曜から10月の最終日曜まで)は、差が1時間縮まって6時間の時差となります。

券売機

駅の券売機など外国人客が利用するスポットでは、フィンランド語、スウェーデン語のほか英語表記もあり安心

言語は、歴史的・地理的な経緯から公用語が2つあり、第1公用語がフィンランド語で第2公用語がスウェーデン語。この2言語は表記も音もまったく違うのですが、駅の電光表示や映画字幕など、至るところで併記されているのを見かけることでしょう。また、観光都市であれば、上述した2ヶ国語に加えて英語表示がある場所も多いと言えます。

■参照記事「フィンランド語 街で見かける&使える言葉一覧

ところでフィランド人は、年齢層や土地柄にもよりますが、概してとても流暢に英語を話せる人が多く、シャイだと言われながらも外国人とのコミュニケーション意欲がとても高い印象を受けます。言葉に自信がなくとも思いきって話しかけてみれば、多くの人が相手の目を見て理解に努め、身振り手振りで最後まで助けようとしてくれます。地図を手に街をぶらぶらしているだけで、「どこに行きたいの?」とわざわざ声をかけてくれる人が多いのにびっくりした、という旅行者の経験談もよく聞きます。

屋外市場

屋外の魅力的な市場ではカードが使えないことも多いので、いつでも多少の現金は携帯したい

通過は、ユーロ(1ユーロ以下の単位はセント)。コインの最小価値は1セントですが、市場では1セント、2セントコインはほとんど出回っていないため、精算中の端は、クレジットカード払いでない限りは5セントごとに繰り上げられることがほとんどです。逆に50ユーロ以上の紙幣は、バス乗車時などにお釣りがないからと受け取ってもらえないことも。両替の際に、ある程度細かな紙幣も揃えておきましょう。

■参照記事「フィンランドの両替

いっぽうで、フィンランドはクレジットカード・デビットカード大国。たとえ1ユーロ以下の買い物であってもすんなりカード対応してくれますし、街のほとんどあらゆる場所でカード精算が可能です。カード対応していない場所の例は、一部のセカンドハンドショップや屋台、バスやトラムの中、公衆トイレなど。また、カード読み取り機の故障トラブルも時々あるので、カードを効率的に活用しながらも、いつでも多少の現金は持ち歩いておいたほうがベターです。

ほぼどこでも確実に使えるのはVISAおよびMASTERカード、次いでAMEX。JCBカードは対応不可の可能性がとても高いのでご注意ください。また、フィンランド国内ではICチップ付きのカードが一般的であるため、チップのない(カードの縁をスライドさせて読み込むタイプの)カードは、読み取れないで断られることもしばしばあります。カード払いをメインに考えている人は、所有しているカードの会社と読み込みタイプを、事前確認しておいておくことをおすすめします。また近年は、25ユーロ以内の買い物に限り、カードリーダーにかざすだけのワンタッチ決済も主流です。

Otto

オレンジ色のロゴが目印のOttoは、駅構内やショッピングセンターの中だけでなく、路上でもよく見かける

両替所は、中心街では比較的見つかりやすく、ヘルシンキ中央駅構内にもあるForex(フォレックス)が代表的。とれなりに規模の多い地方都市であれば中心街で1,2件は見つかります。銀行でも窓口で掛け合えば両替は可能。現地で各種対応カードから現金を引き出したい場合は、中心街の街角やショッピングセンター内にはかならずある24時間対応のATM、Otto(オット)が便利です。ただし屋外の通りに面したマシーンを利用する際には、周囲の視線を気にするようにしましょう。

 

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