女性の薄毛・抜け毛/ダメージヘアの原因と対策

静電気が招く髪のダメージ……女性の髪の大敵!

「静電気のせいで、髪が広がってまとまらない」……そんな経験が女性の皆さんにはあることでしょう。静電気はヘアスタイルに影響するだけでなく、髪や頭皮にダメージを与えてしまうことも。今回は、静電気が発生する原因を探り、静電気から髪と頭皮を守る方法をご紹介します。

執筆者:All About 編集部

静電気が髪のダメージにつながる!?

静電気が髪のダメージに繋がる

静電気は髪と頭皮に悪影響を及ぼすことも

「静電気のせいで、髪が広がってまとまらない」──そんな経験が女性の皆さんにはあることでしょう。

静電気はヘアスタイルに影響するだけでなく、髪や頭皮にダメージを与えてしまうことも。今回は、静電気が発生する原因を探り、静電気から髪と頭皮を守る方法をご紹介します。
 
<目次>
 

そもそも静電気って何?

静電気はモノとモノがこすれるときに発生します

静電気はモノとモノがこすれるときに発生します

地球上のすべての物質は、電気を帯びています。電気は「プラス」と「マイナス」で構成されており、通常時は同じ量が存在し安定しているので、日常生活の中で物質が電気を帯びていることを感じることはありません。電気を帯びることを「帯電」といい、この帯電している状態を「静電気」といいます。

ではなぜ、静電気が発生するのでしょうか。物質と物質がこすれる時、電気が発生します。プラスとマイナスの電気のバランスが崩れてしまった場合、静電気が発生します。

ブラシでとかすと髪が広がるのは、プラスに帯電したブラシとマイナスに帯電した髪の毛が反発するからです。

このほか、ドアノブに触れたり、衣類を脱いだりした時に「バチッ」となることを「静電気が起きた」といいますが、正確には「静電気による放電現象」です。電気を通しやすい物質(ドアノブなどの金属)に触れると、プラスの電気は電気を通しやすい乾燥した空気を利用し、マイナスの電気と結合しようとします。その結合の瞬間に、電気的に安定しようと一気に放電されることで起きる、いわば「小さな雷」。この作用が静電気を感じる瞬間です。空気中に放電されると、静電気はなくなります。
 

乾燥した冬は静電気が発生しやすい!

静電気が冬に起こりやすいのはなぜでしょう。静電気は、水分を通じて空気中に放電されます。つまり湿度が高い状態では、静電気は発生しにくく、空気が乾燥している冬は、空気中に放電されずに静電気が発生するというわけです。ブラシでとかすと髪が広がったり、ドアノブに触れるとバチッと火花が散ったりするのは、乾燥した冬に多くみられる作用です。
 

静電気が招く、髪と頭皮への悪影響

静電気が起きると、髪表面のキューティクルがはがれやすくなり、ダメージヘアが進んでしまうことがあります。キューティクルがはがれた部分からは、髪内部のタンパク質や水分が流出し、パサつきがひどくなって、髪がまとまらない原因にもつながります。

髪が健康な状態では、髪の内部に約12~13%の水分が保持されています。毛先のほうが頭皮近くより水分は少ないため静電気が起きやすく、毛先がこすれたり、もつれたり、からんだりします。切れ毛や折れ毛につながり、さらなる髪のダメージにつながります。

静電気は、頭皮にも悪影響を及ぼします。乾燥して帯電した頭皮は、チリやほこりを寄せ付けてしまいます。チリやほこりには多種多様の病原菌が付着していることがあり、これらが頭皮につくことで、頭皮のかゆみを引き起こしたり、乾燥してはがれた頭皮の表面から内部へ病原菌が入り込んだりし、頭皮トラブルを引き起こすこともあるのです。
 

静電気から髪と頭皮を守るには?

静電気を防ぐには、「髪と頭皮のケアを怠らない」「加湿する、マイナスイオンを発生させる」「バランスのよい食事を心がける」ことをおすすめします。
 

髪と頭皮のケアを怠らない

トリートメントや椿油を毛先につけて、髪の表面を守りましょう

トリートメントや椿油を毛先につけて、髪の表面を守りましょう

前述の通り、髪が健康な状態では、髪の内部に12~13%の水分が保持されています。髪を健康な状態に保つには、トリートメントやコンディショナーを正しく使って髪の表面をケアすること、シャンプーしすぎないこと、アミノ酸系シャンプーを使って皮脂を取りすぎないこと、健康な髪を生み出す頭皮をケアすることが大切です。

昔ながらの椿油で髪をケアするのもおすすめです。椿油は酸化しにくいオレイン酸が85%含まれており、髪の毛の表面を油分で包み、髪の内部の水分を保持してくれます。適量を毛先につけて、髪の表面を保護してあげましょう。

ブラシを静電気が発生しにくい素材に変えるのもよいでしょう。プラスチックやポリエステル製は帯電しやすく、静電気が発生しやすいのでNG。おすすめなのは、木のブラシやクシです。先が丸く、頭皮を傷めないものを選びましょう。静電気が発生しにくいブラシも売られているので、探してみてはいかがでしょう。

ブラッシングする際は、まず毛先をとかしてから、ゆっくりと全体をとかすようにすると、髪へのダメージが低減されます。

また、衣類にも静電気が発生しにくい素材と発生しやすい素材があります。アクリル、ポリエステルは静電気が発生しやすいので、冬は避けたほうがよいでしょう。綿や麻、絹などの天然素材がおすすめです。
 

加湿する、マイナスイオンを発生させる

湿度が35%以下になると、静電気が発生しやすくなります。加湿器などを使い、50~60%ぐらいに保つのがよいようです。身体や衣類、髪にたまった静電気が、水分によって空気中に自然放電されます。

マイナスイオンを発生させるのもおすすめです。マイナスイオンとは、マイナスに帯電した物質のこと。マイナスイオンは、身体や髪の毛のためによい効果をもたらすといわれていますが、最近は「効果がない」ともいう見解もあります。ブラッシングした際、ブラシはプラスに帯電しやすく、マイナスイオンを与えることで静電気が自然放電されるため、効果はあると思います。
 

バランスのよい食事を心がける

加湿しながらバランス良い食材が摂れる、鍋物がおすすめ

加湿しながらバランス良い食材が摂れる、鍋物がおすすめ

身体が帯電すると、カルシウムやビタミンCなどが流出し、免疫力が低下して疲れやすく、肌荒れや肩こりなどの不調の原因になるといわれています。

静電気を放出しやすいのは、弱アルカリ性の体質といわれ、身体を弱アルカリ性に保つためには、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなどのミネラルを多く含んだ食品を摂取することが大切です。

弱アルカリ性の身体に保つ食品は、大豆、昆布などの海藻類、ナッツ類、梅干し、らっきょ、ネギ、ニンニク、チーズ、漬物などが挙げられます。これらを意識して摂りつつ、バランスのよい食生活を心がけましょう。

この冬は、髪と頭皮に悪影響を及ぼす「静電気」を抑える工夫をしてはいかがでしょう。

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