価格や性能の情報が少ないことが中古住宅流通の阻害要因

日本は欧米諸国に比べて、住宅市場における中古住宅の流通シェアが圧倒的に低いと言われています。中古住宅の流通が活性化しない理由として、取り引きの対象となる住宅の価格や性能に関する情報が少ないことなどが挙げられてきました。つまり、住宅価格がいくらなら妥当なのか、住宅の現況に隠れた不具合がないか、修繕やリフォームで結局割高になるのではないかといった不安が拭いきれないからということです。

中古住宅の流通促進のために、国土交通省では、「中古住宅・リフォームトータルプラン検討会」や「中古流通市場活性化フォーラム」などで具体的に何をすべきか検討を進めてきました。その解決策として、消費者に必要な情報の整備・提供や価格の透明性の向上、インスペクション(建物診断)やリフォームを併せて行うことを促進することなどが掲げられ、それぞれについて具体策の検討を進めているところです。

新築マンションを中心にユーザー評価を公開するサイトが先行

一方以前から、マンション購入を考えている消費者により多くの情報を提供していこうと、民間では消費者相互の情報を集約してサイト上で公開する動きがありました。

アトラクターズ・ラボ(株)の「住まいサーフィン」やミクル(株)の「マンションコミュニティ」といったサイトが、新築マンションを中心に、ユーザーの口コミや評価を集めて公開したり、質問に回答するコーナーを設けたりしています。販売する側の不動産会社には情報が大量にあるのに対し、住宅を購入する経験の少ない消費者には情報が限られているという「情報の非対称性」を打破しようという目的で、当事者ではない第三者(物件見学者や既購入者、居住者など)の評価を集約したものです。

プロが評価した情報を公開するマンションサイトが登場

マンション評価ナビ

「マンション評価ナビ」では専門家の評価が公開されている

一般ユーザーの評価ではなく、建築士などの専門家がマンションを評価して、その情報を公開しようという動きが登場します。All Aboutのガイドでもお馴染みの大久保恭子さんが運営されている「マンション評価ナビ」がその例です。立地や住環境、居住性などを多岐にわたる項目について、プロの第三者が調査をして評価を点数化しています。



そして1月19日に、プロの評価を本格的に導入し、新しい仲介システムをつくりあげようと立ち上げられたのが、大和ホームズオンライン(株)の「住まいのバトン」です。売り出される中古マンションに、不動産会社鑑定士と建築士による現地調査の結果を反映した価格査定の評価を付けて、公開していくのが最大の特徴です。

>次ページからは、新しい「評価付きマンションサイト」について詳しく見ていきましょう。