京都グルメ/京都のフレンチ

レーヌ デ プレ (京都・丸太町)(3ページ目)

京都・丸太町にオープンした新星フレンチ「レーヌ デ プレ」。低温調理による素材を活かした料理と美麗な盛り付けで、フレンチをさらに進化させようとする気概と大きな可能性を感じさせる一軒です。

執筆者:麻生 玲央

・自然とミネラルだけで味を整えた的鯛(マトウダイ)と蛤
自然とミネラルだけで味を整えた的鯛と蛤

自然とミネラルだけで味を整えた的鯛と蛤

蛤と的鯛を真空パックで低温調理することで、塩を一切加えずに素材の塩味(出汁)だけで味を加味した一皿。的鯛は低温調理で超レアに火入れされており、柔らかい弾力が実に心地良い食感を生み出しているのです。全体に均一に火が入っていることで、焼きムラもなく、どこを食べても繊細。とても滑らかな舌触りなのも素晴らしい。

また、皿に添えられた蛤の泡やホウレン草のピュレも素材を活かした自然な味わいで、まさに素材で素材を食べる感覚でした。


・田舎鶏 若様の低温ロースト
田舎鶏undefined若様の低温ロースト

田舎鶏 若様の低温ロースト

メインの肉料理は、木津川市の笠置町産「若様」という鶏肉を使った逸品です。モモ肉・胸肉・ササミの3種の部位を焼く前に常温に戻すため一時間、さらに二時間かけて低温調理を施し、最後は皮目を七輪でパリっと焼き上げるという、大仕事ぶり。ハイクラスのポテンシャルを持つ「若様」の肉質を余すことなく活かしきった仕上がりで、それぞれの部位がストレスなく、優しく火入れされていることが伝わってくるスムーズな弾力と、しっとりとしたジューシーさがありました。

しかも添えられたガルニの玉葱(こちらも木津川産! 味が濃くて素晴らしい品質)も「フリット」「ロースト」「ピュレ」「ピクルス」と4種類もの調理法で仕上げられており、それぞれ全てが適温で皿に盛られている、という特筆すべき仕事の速さ&丁寧さ! 現在、シェフはお1人で全ての仕事をこなされているのですが、たった一人でこれだけの完成度を誇る皿を作り出せるとは……まさに驚愕のテクニックです。席数を10席にして、ランチ・ディナーともに完全予約制にされているのも納得の調理工程ですね。

そして、若様をいただくソース(泡)には貴腐ワインの甘味が付与されていて、この上品な甘味が好相性。フランス料理らしい華やかさを演出していました。


次ページでは、多彩なデザートを御紹介です

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