2012年、都心市場は三つ巴
今年、都心部におけるファミリータイプの新築マンションは、三菱地所レジデンス、三井不動産レジデンシャル、そして野村不動産の三つ巴といった感がとくに強かった。三菱地所レジデンスは、穀物取引所跡地「ザ・パークハウス日本橋人形町」や「ザ・パークハウス代官山」などで好調なスタートを切る。億ションクラスで目立ったのは、やはり「ザ・パークハウス池田山」。あれほど希少な立地は珍しい。それだけに、もっと大きな住戸面積にして欲しかった気もするが。注目案件の一つ、「ザ・パークハウス西麻布レジデンス」も重厚感のある出来栄え。石とガラスを組み合わせた外観が新しい。メルセデス・ベンツのカーシェアリングはその実用性に目が止まった。
野村不動産は、相変わらず回転が速い。「プラウド九段北」は実質の集客は3ヵ月もなかったか。億ションでは、今年の注目プロジェクト「プラウド南麻布」も、半年も要しなかったのではないか。容易でない定期借地権付分譲で、しかも高額物件であるにもかかわらず。さすがだ。野村不動産のマンションは、のんびり構えていると買えない、そんなイメージをますます濃くしているようだ。
三井不動産レジデンシャルは、湾岸で継続的に売っているが、億ションクラスでは今年は何といっても「パークコート千代田富士見ザタワー」が一番の目玉。億超え住戸の数だけで言えば、断トツの高級マンションだったといえる。最高峰ブランド「パークマンション」がしばらくない。