紅茶製造工程をのぞいてみよう
萎凋(いちょう)
とてつもなくスケールの大きい萎凋棚
加工の最初、萎凋(いちょう)工程では、室内の外から茶葉が並べられた萎凋棚の下に人工的に空気が送られます。萎凋して飛ばした水分は外に送られます。その水分を再び茶葉が取りこまないように、室内が仕切られています。だから人工的に風を起こしている機械側は暑さを感じますが、萎凋室はほどよく涼しいのです。
ここで茶葉に含まれる約44%の水分が飛ばされます。
萎凋中にも4~6時間ごとにかき混ぜて、茶葉にまんべんなく風をあてます。状況に応じて萎凋時間は変わるものの、およそ12時間程度を要します(取材時は、13時間くらいかけて萎凋をしていました)。萎凋の終了時間は各萎凋棚の上に記載されて管理されます。
萎凋が終わると、計量し、つぎのローリング(揉捻)機に向かうベルトコンベアに載せます。ベルトコンベアから落ちた茶葉は、穴を通って下にあるローリング機械へ。
無作為に100グラム取り、良い葉とそうでない葉の割合を調べています
この工場にはいろいろなルートから運ばれた茶葉がありますが、ルートごとにチェックされます。チェックを行うひとが、適当なところから100gとって、いいものと悪いものがどれくらいか割合をみます。男性が茶葉を一つ一つ確認して仕分け。
いいものだけを量りにかけて、いいものの割合を調べます。それをルートごとに行うそうです。そのチェックでの合格点は約65%以上。工場は、65~70%の範囲でよい茶葉が必要とのこと。良くないとみなされた葉とは、硬くなった葉や、ダメージを受けた葉など。できるだけいいものの割合を増やすように、農家に指導するそうです。農家に支払う金額などにも影響がでるそう。だから工場も農家も真剣です。
取材時にチェックしていた葉は、68%がOKで、ダメージが20%、硬い葉が12%でした。