ベルガモットによって生み出されるアールグレイの香り

ベルガモット
4種類のベルガモットオイル 一番左がピュアなオイルでアールグレイの香り付けに用いられるもの
中央2つは香水などに、一番右はベルガモットオイルの増量用などとして使用される
(資料提供:伊那貿易商会)
アールグレイの香りといえば「ベルガモット」だということは良く知られています。では、そのベルガモットってどのような植物なのでしょう。

アールグレイに使われるベルガモット
学名 Citrus bergamia
英名 bergamot orange
ミカン属ミカン科

原産はイタリアで、ギニアやモロッコでも作られているようです。イタリアのベルガモで初めて栽培されたことが、この名前の由来ともいわれています。ライムやグレープフルーツと同じ仲間ですから、柑橘系の実がなることがわかります。

ルーツをたどれば、お正月飾りにも用いられるダイダイへ。見た目も実に似ていますね。
(写真提供:伊那貿易商会)
ベルガモットオレンジは食用には適さないため、果皮からとったオイルは香料として使われたり、アロマオイルとして用いられているのです。果皮のほうが果肉よりも香りが強くでるようですね。

写真の4種類のオイルはすべてベルガモットオイル。用途に合わせてそれぞれ使用されます。ベルガモットオイルに含まれるベルガプテンという物質は肌に付けて日光にさらされるとシミになりやすいことが判明しています。よって、このベルガプテンを取り除いたオイルも作られています。

市販されているベルガモットオイルは食用には適さないものがほとんどですから,
自分でアールグレイを作ってみたい方は十分な知識が必要です。


もうひとつのベルガモット

こちらはハーブのベルガモットで主にハーブティーやドライフラワー、ポプリ、サラダとしても用いられる。
(写真提供:布引ハーブ園)
ハーブの方面から紅茶に関心を持ち始めた人の中には、アールグレイに着香されているベルガモットはこの植物の香りが着香されていると思う人がいるかもしれません。
美しいピンクや赤系の花をつけるこのハーブも通称ベルガモットと呼ばれているからです。

ハーブのベルガモット
学名 Monarda didyma
英名 bergamot またはbee balm
モナルダ属シソ科
北米原産

香りがベルガモットオレンジに似ていることから、このハーブもベルガモットと呼ばれ、また、ハチが好むことからビーバームと呼ばれています。

ハーブのベルガモットを使ってアールグレイ紅茶を販売しているところがあるとは思えませんが、アールグレイという紅茶の製造規定がある訳ではありませんので、ハーブのベルガモットとブレンドした紅茶がアールグレイとして売られていても否定はできません。

アールグレイというのはフレーバードティーの一種で、紅茶メーカーはベルガモットオレンジで着香することが共通ですが、ベースとなる紅茶は中国のキーマンまたはセイロン茶を使っているところが多いようです。

このベルガモットオレンジがアールグレイの香り付けに使われるようになったきっかけは未だはっきりしませんが、かつてはベルガモットオレンジはジンや嗅ぎタバコにも用いられておりポピュラーなフレーバーだったことも起因するかもしれません。

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【関連サイト】
ベルガモットなどのハーブに関心があれば
神戸布引ハーブ園
こちらでは年間を通じてハーブを観賞できます(ベルガモットの見頃は7~8月前後)
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