一人暮らし/一人暮らしの引越し・初期費用

一人暮らしの初期費用をおさえるテクニック!

初めての一人暮らしは、家賃に敷金礼金、引っ越し代に生活必需品購入費など、一度にたくさんの支払いが重なって、お金の負担が大きくなりがち。そこで今回は、一人暮らしを始めるときにかかる初期費用をできるだけ抑える方法を紹介します。

河野 真希

執筆者:河野 真希

一人暮らし・簡単一汁三菜レシピガイド

家賃に敷金礼金、引越代に生活必需品購入費など……初めての一人暮らしは一度にたくさんの支払いが重なって、お金の負担が大きくなりがち。一人暮らしを始めるときにかかる初期費用をできるだけ節約する方法を紹介します。
一人暮らし初期費用抑える

初めての一人暮らしで初期費用をおさえる方法は?

一人暮らしにかかる初期費用』では、東京で初めて一人暮らしをする場合をシミュレーションしています。地域・物件・業者・購入品等によって、かかる費用は異なりますが、イメージをするための参考にしてください。
  ※記事内に紹介したサービス内容やその料金は、2019年10月現在のものです。
 

家賃って値切れるの?

部屋は不動産会社から提示された言い値で借りなければならない。そう思っている人もいるかもしれませんが、実はそんなことはありません。家賃を「値切れた!」という声も多く聞きます。
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人気がある物件は値切るのは難しい。どこか“難”アリの物件なら、交渉次第で値引きもあるかも⁉

ただし、人気のある地域や物件、新築、入居希望者の多い時期(2~3月)など、借り手がつきやすい場合は難しいですし、大家さんの意向もあるので、「絶対にできる」というわけでは決してありません。また、あまりしつこくすると、「こんな人には住んでほしくない」と断られてしまうこともあるので、注意してください。

■家賃を下げてもらうには?
まず、ストレートに「あと少し安かったら、契約したいんですが」と言って、家賃を少し下げてもらうという方法があります。下げてもらうといっても、一人暮らしの部屋では万単位で下がるわけはありません。せいぜい数百円から数千円程度。でも、500円の値引で年間6,000円。敷金礼金がそれぞれ家賃2か月分であれば、2,000円。合計で年間8,000円と、積み重なると、意外と大きくなるものです。

同じ建物内の他の物件の値段がわかると、それが交渉材料になることがあります。また、時として同じ物件なのに、不動産会社によって金額が異なることもあります。それを探るためには、不動産会社のサイトなどを利用し、借りたい物件の名前で検索してみましょう。自分の借りたい部屋と似たような間取りや設備なのに、家賃が異なる場合は、その理由を聞いてみること。もちろん同じ建物といっても、それぞれ間取りや設備、入居時期等異なるため、一概に下げてもらえるわけではありませんが、ひとつの方法ではあります。

値切るときに、大家さんにとってトクになる条件を提案するのも◎。もし可能ならば、「家賃を下げてくれたら、すぐに借ります」と提案すれば、大家さんにとっては部屋が空いている期間が短くなり、メリットがあります。また、大家さんへのお礼的な意味がある礼金は値切りやすいという声も。毎月定期的に入ってくるお金ではないので、大家さん側でも下げやすいようです。

ただし、値切っておいて、「やっぱり契約しない」というのはマナー違反。値切るのであれば、本気で「ここに住みたい」と思った部屋だけにしてくださいね。家賃交渉については「マイナビ賃貸"編集長に聞く不動産会社との付き合い方」でも紹介しています。

■設備をつけてもらうという手も
家賃は下げてもらえないという場合、設備をつけてもらう交渉をするのも初期費用を減らす方法のひとつ。例えば、エアコンがついていない場合、自分で買えば数万円かかりますが、それを家賃に換算すれば、月に数千円の値引きになります。「エアコンつけてくれたら、借ります」と提案してみましょう。
 

家賃を値切る以外に、一人暮らしの賃料を減らす方法は?

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極端に安い物件は、墓地や暴力団事務所、宗教関係施設などが近くにある場合も。それでもいいかはよく考えて

■フリーレントを探してみよう
フリーレントとは、一定期間家賃が無料になる物件のこと。無料になる期間は数週間から2ヶ月程度のところが多いです。なお、家賃はゼロでも、管理費等はかかる場合がほとんどです。

最初に家賃がかからなければ、数万円単位で初期費用を抑えることが可能。ただし、「短期での解約ができない」といった条件ががあることも。短期間で退去する可能性がある場合は、しっかり確認しましょう。

インターネットで「フリーレント」と検索すると、フリーレント物件を集めた不動産会社のサイトが見つかります。

■ワケあり物件に住む⁉
「とにかく安い方がいい」「自殺や殺人があった部屋でも気にしない」というのであれば、ワケあり物件を当たるというのもアリ。『トラブルを避ける部屋探しのポイント』で詳しく解説していますが、相場に比べて明らかに家賃が安いのには何か理由があることが考えられますが、本人が気にしないのであれば、確かにオトクな物件ともいえます。

そういったワケあり物件には、広告に『告知事項あり』と記載されていることが多いです。しっかりと話を聞き、​​​​​​きちんと納得してから借りるようにしてくださいね。詳しくは「事故物件専門家「大島てる」に聞く、こんな部屋に注意」でも解説。

 

自分で引っ越しをすれば、初期費用は抑えられる?

「家族や友人たちの力を借りて、自分で引っ越しをするのが一番安い」「何でも自分でやった方が安い」と思う人もいるかもしれませんが、実は一人暮らしの引っ越しでは、そうではないこともよくあります。
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自分でやった方が安い、と思い込んでいませんか。かかる費用は同じくらい、労力は段違い、ということもあります

荷物を運べる車が手元にあり、自分たちで運転していける距離であれば、自力引っ越しを考えてみるのもひとつの手。でも、荷物が載せられる車がないのであれば、レンタカーが必要です。そこで単身者向け引越サービスとレンタカーでの引越をざっくりと見積もってみると……。

例えば、ヤマトホームコンビニエンスの単身者向け引越サービスを利用した場合、都内から都内での引っ越しであれば、1ボックス17,000円(税抜)で、家具家電の梱包は不要、荷物の搬出・搬入までやってもらえます(※距離や日時、荷物量など各種条件によって料金は変わります)。さらに、軽トラックを半日借りると8,000円程度、それにガソリン代と高速代(5,000円程度)、お手伝いのお礼(5,000円)が必要とすると、合計で18,000円。

もちろん地域や距離、日時、車種、荷物量などで費用は異なってきますので、この例が当てはまらないこともありますが、自力で引っ越すよりもプロに依頼した方が安いことも。引っ越しに使える車を用意できたり、高速代等かからない場合もあるので、一概には言えませんが、まずは引っ越し業者から見積もりをもらうことで、より納得のいく判断ができるはずです。詳しくは「一人暮らしの引越プラン、選び方と相場は?」も参考にしてください。
 

引っ越し業者に安くお願いするには?

引っ越し業者の料金は繁忙期である1~3月、土日祝日、午前中は高く設定されているので、それをずらせば、安くなる可能性大。

特に料金の割引が期待できるのが「午後便」「フリー便」。いずれの場合も日にちだけ決め、午後、もしくはその日のうちの時間未定での便となるため、時間は確定できません。その前の引っ越し作業が長引いた場合、作業開始が深夜になってしまうことも。あまり夜遅くなると、近隣に迷惑がかかるという心配はあります。

また、引っ越し業者に依頼するときは、複数の業者から見積もりを取るのが基本。ある業者が提示してきた金額よりも安い見積もりがあれば、交渉の材料となります。ただし、引っ越し見積もり一括サイトなどを利用して、多くの業者に連絡先を伝えてしまうと、一気に電話やメールなどが押し寄せて大変なことになりかねません。最初に目星をつけて、5社程度に絞ってから依頼しましょう。
 

一人暮らしの引っ越し初期費用抑えるには、他にはどんな方法が?

初めての一人暮らしでは、大きな荷物はほとんどなく、段ボール数箱分の身の回りのものだけ持っていけばいいという場合も多くあります。その場合、自分で運んだり、引っ越し業者に頼むよりも、宅急便で送った方が安いかもしれません。
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初めての一人暮らしは荷物が少ないことがよくあります。ダンボールに入ってしまう量なら、宅急便の方が安いかも

例えば、佐川急便で都内から都内へ100サイズ(3辺計100cm、10kg以下)の段ボールを送ったら、1,386円(税込)(参考:佐川急便・料金検索)。それを5個送るとすると、全部で6,930円。到着日時も指定できます。家具や家電などを事前に購入するにしても、ご実家に届けるのではなく、新居に送ればいいように手配をしておけば、それで引っ越しは完了です。
 

生活必需品をオトクに揃えるには?

初めての一人暮らし。「あれも欲しい、これも欲しい」と夢や憧れを抱くこともあるかもしれません。でも、家具や家電といった大きなものはもちろん、細々とした生活必需品を一度にすべて揃えようとすると、予想以上にお金がかかります。まずは、本当に必要なものだけで生活を始めてみるのがおすすめ。
一人暮らし 初期費用 抑える

「ソファを買ったら、邪魔だし、荷物置き場になるだけだし…」なんていうのも一人暮らしによくある失敗。買う前によく考えて。迷ったときは買わないという選択も

実際に生活してみると、家族の暮らしでは当たり前にあったけれど、一人暮らしでは不要なものが意外と多くあります。また、なければないで、生活できてしまうこともよくあります。初期費用を抑えたいなら、最初はモノは最小限で暮らすのが◎。

ただし、最初から揃えておいた方が便利なのは「冷蔵庫」「洗濯機」「電子レンジ」「寝具」「カーテン」。あとはライフスタイルに合わせて、少しずつ買い揃えていくとお金の無駄が少なくなります。

■家具家電の費用を抑える
家具や家電を購入するための初期費用を抑えるなら、レンタルするという方法があります。『新生活の家具・家電。買わずに借りるという選択』で紹介した「かして!どっとこむ」で、先ほど挙げたカーテンを除く冷蔵庫・洗濯機・電子レンジ・寝具を揃えたとすると……。

すべて新品で揃えると、安くても10万円程度かかります。中古品1年間のレンタルなら、家電4点セット(テレビ・冷蔵庫・洗濯機・電子レンジ)49,900円(税込)+和式布団セット24,940円(税込)となり、合計で74,840円。約2万5千円抑えることができます。

ただし、長期間借りると買った方がトクになるので、一人暮らし期間やお金と相談しながら、上手く利用するのがおすすめ。

また、最初から家具や家電のついた物件を探すという方法もあります。最初から家具や家電がついていれば、引っ越し代も節約できるというメリットも。「家具家電付」といった条件で検索できる不動産会社のサイトもあるので、探してみましょう。

■家具家電は新品がいい。安く買うには?
毎年1月ごろから各家電量販店やメーカーなどで、シングル向け家電セットというのが発売されます。冷蔵庫や洗濯機、電子レンジ、テレビなどの商品がまとめてセットとなっており、確かに一人暮らしをする上で困らない品ぞろえ・機能が揃っており、値段も個別に購入するよりオトクです。ただし、個々に商品を選べないことが多いので、「冷蔵庫はもっと大きい方がよかった」「洗濯機に乾燥機能もほしかった」といった希望がかなえられず、あとから不便な思いをすることもあるので、ご注意を。
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家電は安さだけを追い求めると、機能が足らずに結局買い替えることになる場合も。自分のライフスタイルをよくイメージして

家具家電をまとめて一箇所のお店で購入するときは、値引き交渉のチャンスです。「このお店で全部揃えるので、もう少し安くしてください」とお願いしやすくなります。また、商品そのものの値段だけでなく、配送料や設置料金もきちんと確認しましょう。店舗で購入する場合、最近はネット販売では送料無料のところが多いので、ここを交渉してみると、意外と受け入れてもらいやすいかもしれません。

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