起業・会社設立のノウハウ/起業・独立事例

大泉洋を生んだタレント事務所 成功の秘訣とは(2ページ目)

あの大泉洋を生み出したタレント事務所クリエイティブオフィスキュー。設立20周年を記念して書籍を出版します。小さなマンションの一室から出発してタレント事務所として成功を収めるまで。鈴井亜由美社長へのインタビューでその成功の秘訣に迫ります。

中野 裕哲

執筆者:中野 裕哲

起業・独立のノウハウガイド

自然に人が集まってきて

クリエイティブオフィスキュー鈴井亜由美社長

クリエイティブオフィスキュー鈴井亜由美社長

ガイド:
人材といえば、タレントさんの集まり方も不思議ですね。タレント事務所というと人材発掘を必死にやってタレントの卵を引っぱってきてみたいなイメージがありますが、自然に集まってきたという感じですよね。

亜由美社長:
不思議ですよね。ただ、劇団があったので、そのメンバーをブランディングすることによって、更に良い人材が集まってくるだろうっていう発想ではありました。

ガイド:
考えてみたら、最初、ご自身も吸い寄せられるように劇団に入ったんですよね。

亜由美社長:
そうですね。最初は就職したくないっていう逃げだったかもしれません。何も考えていなかったというか。何となく感じたというか。

ガイド:
それって勘ですよね。

亜由美社長:
そうです! 勘です。私はいつも始まりは勘をたよりにしているかもしれません。勘があった上で戦略を後から固めていくやり方。後は人脈です。

ガイド:
成功される起業家はみなさん勘だとおっしゃいますよね。

未経験で飲食業にチャレンジして大成功

ガイド
起業した当初に飲食業もされていましたよね。同時にするのは大変じゃなかったですか。

亜由美社長:
新しいことを始めるワクワク感の方が大きかったので大変だと思ったことはないですね。

ガイド:
ジャンルも新しいものにいきなり挑戦したんですよね。メキシコ料理店、ベトナム料理店と。経験していないことを始めるのに不安はなかったんですか?

亜由美社長:
なかったですね。自分が食べておいしかったものを多くの方に食べてもらいたかったので。

ガイド:
すごいことですね。普通はメキシコ料理店を開くのであれば、同業種で3年修業してとかですからね。

亜由美社長:
知り合いに料理人がいたというのもありがたかったですけど、なんとかなるさ的な感じですね。必ずサポートしてくれる人が出てくるんですよ。運が良いんでしょうね。普通は未知数に思えることも何とかできるんじゃないかっていう感覚ですね。タレント事務所を始めるときも、周りから「どうなんですか、大丈夫ですか」って言われましたけど。

ただ、私は人生1回しかないので、悔いの無いように生きるしかないって思っているので。やらないで後悔するくらいなら、やってみて失敗もあるかもしれないけど、やってみよう!ってことですね。大それたことをやっている意識がないんです。

ガイド:
いや、すごいですよ。私は飲食業での起業もたくさんサポートしていますが、そこまで未経験でいきなり始める方はいないので、ビックリしました。経験が少ないと創業融資も受けにくいのでもう少し修業するまで待とうとか考える人がほとんどなんですけどね。

亜由美社長:
そういうのが無いんですよ。恐いもの知らずなんですかね。

ガイド:
でも飲食店は大成功だったんですよね?

亜由美社長:
おかげさまで、そうなんですよ。クリエイティブオフィスキューの土台を作ったのは飲食店でした。そこに来ていただいたお客様は本当にありがたかったですね。飲食業をやめてタレント事業一本に絞るときは、残念でしたが、次のステップに行くために決断をしました。そこで経験させていただいたことは同じサービス業として活きていますね。お金をいただいてお時間をいただいて満足していただくっていうことですから。
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