口臭の原因は歯のどこにある?
デートではお化粧より口臭に注意して。
「食後に毎回歯を磨いているのに、口臭が気になるのはなぜ?」と患者さんに相談されることがよくあります。たしかに口臭を防ぐために、歯磨きはかかせません。しかし、ただ何度も歯を磨けば良いってものじゃないのです。むしろ、歯を磨きすぎて口臭が増えてしまうことだってあります。
今回は、口臭の原因と正しい対処方法、口臭対策に必須なグッズについてご説明いたします。
舌の上は清潔?不潔?
舌がピンクなのは清潔の証拠!
口の中で口臭原因のほとんどだと言われている<舌苔>をご存知でしょうか。舌苔とは、食べ物のカスや口内の細かい皮膚やたんぱく質の成分が舌の上にこびりついたものです。鏡を持って正面を向いて、舌をべーっと出してみてください。舌が白い方は超注意!
舌苔が舌の上にこびりつき、口臭の原因になっている可能性があります。なぜ、舌苔が悪臭を放つのかというと、分解されたたんぱく質の成分から卵の腐ったような臭いや魚が腐った臭いのガスが発生するからです。よって、歯磨きをいくら丁寧にしたところで、舌苔がべったりとついていたら不潔になってしまいますね。舌苔の溜まり方はひとそれぞれです。舌の形や食事の仕方などによります。もし、お口の中がネバネバしたり、口臭が気になったりした際は、舌苔をチェックしてみてください。
べったり張り付いた舌苔は優しく落として!
最近は色・形・太さ様々なものがありますね。
口臭の原因となる舌苔の落とし方をご紹介します。最近では、舌苔を落とすグッズがいろいろ売っています。「舌ブラシ」といって、舌の形に合わせて舌ブラシをすべらせるだけで舌苔を容易にとることができます。また、舌ブラシでなくても、赤ちゃん用に作られた毛先が柔らかい歯ブラシで、舌苔をとるのもよいでしょう。その時の使用ポイントとしては、ブラシの先端をしっかり水でぬらすことです。水でぬらすことによって、舌の上でのすべりがよくなり、舌の表面を傷つきにくくしてくれます。きれいになりそう、すっきりしそうだからと言って、歯磨き粉を付けて舌を磨くのだけは絶対にNGです。なぜかというと、歯磨き粉に含まれている研磨剤が、やわらかい舌の上を傷つけ炎症を引き起こし、余計に舌苔をつきやすくしてしまうから。
私のイチオシはめん棒を使用する方法です。水にぬらしためん棒でやさしく舌の上をなぞるだけで、繊維の細かいめん棒が舌の上の汚れをからめとってくれます。また、柔らかい素材でできているので舌を傷つけることがありません。お化粧ポーチに数本忍ばせておくだけで、とっても良い働きをしますよ。