お月見のお供えもの:何をお供えする?意味・方法は?

お月見といえばお供えものですが、なぜお供え物をしないといけないのでしょう? それぞれの意味を知ると、心豊かにお供えすることができます。
 
月見だんご

満月をあらわす月見だんごは結実の象徴でもあります

■月見だんご
農耕儀礼にだんごやお餅は欠かせませんが、月と同じく丸いだんごをお供えし、それを食べることで、健康と幸せが得られると考えられているからです。
十五夜では、十五にちなんで一寸五分(約4.5センチ)の大きさのおだんごを15個お供えします。また、1年の満月の数と同じで12個(閏年には13個)、15を簡略して5個にする場合もあります。
 
※月見だんごの形、数、並べ方など、詳しい説明はこちらをご覧ください
月見だんごの供え方(盛り方)
 
ススキ

ススキに月の神様が宿ります

■ススキ
ススキは、作物や子孫の繁栄を見守ってくださる月の神様の「依り代」と考えられています。本来は依り代として稲穂をお供えしたいのですが、稲刈り前にあたるため、稲穂に似たススキが選ばれました。また、ススキの鋭い切り口が魔除けになるとされていて、軒先にススキを吊るす風習もあります。

ススキのほかに、秋の七草(萩、尾花、葛、女郎花、藤袴、桔梗、撫子)や野の花を飾っても良いですね。身近な花を心を込めて供えましょう。
 
里芋

十五夜の別名は芋名月。里芋を供えて収穫を祝います

■収穫した野菜やくだもの
十五夜を別名「芋名月」と呼ぶように、芋類の収穫を祝う行事でもあるため、里芋やさつまいもなどをお供えします。

さらに、旬の野菜や果物を供え、収穫に感謝をします。とくに葡萄のようなツルものを供えると、お月様とのつながりが強くなると言われています。
 

お供えものは食べていいの?

お供えものは食べてOK。むしろ、食べることに本意があります。里芋の場合、衣かつぎに調理してから供えることも多いですね。きちんとお供えできないときは、食事用に作ったものを感謝の気持ちをこめてお供えし、すぐにおろして食べれば良いのです。ほんのひと手間のことですが、心の栄養になると思います。
 

お供えものは盗んでOK!?

月見どろぼう

お月様が食べてくれたと考えるので、盗み食いが歓迎されます

お月見のお供えものは、近所の子どもが盗んで良いとされていました。お月様が食べてくれたと考えるので、盗み食いが歓迎されたのです。今では盗み食いをするチャンスも減ってしまいましたが、何とも微笑ましい風習ですね。「月見どろぼう」といって、地域ぐるみで伝承したり、ハロウィンのように家々をめぐってお菓子をもらうところもあるようです。

また、月見だんごを食べると子宝に恵まれるので嫁入り前の娘は月見だんごを食べてはいけない、とする地域もあります。
 

おなじみのお月見も、こうしてみると深い思いがあるのがわかります。風雅なうえに感謝と祈りに満ちているので、できることを取り入れて、心豊かで幸せな時をお過ごしください。

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