好業績の背景は「クオリティ」と「プライス」
先週、イタリアモダンファニチャー「アルフレックス」の2012新作コレクションの発表会が催された。プレゼンテーションの冒頭に、取締役社長兼営業本部長 保科卓氏より、業績面の近況報告。それによれば、住宅市場の好不調に連動しがちな家具業界にあって、アルフレックスジャパン社は比較的順調に推移しているそうだ。理由は2つ。ひとつは、世間の「いいものを永く使いたい」という価値観の変化が、創業以来の理念と向き合いはじめたこと。「時代がようやく追い付いてきた」(保科社長)。
もうひとつは「プライス」。同社は3年かけて15%ほど値下げを実施。根拠は、数年前に取った市場アンケートに「もう少し手の届きやすい価格になれば」といった意見が多かったから。しかし、どのような手段をとって実現したのか。その解説がいまひとつ薄かったように思えた。これでは、顧客に「高い」といわれれば価格改定するのか?と捉われかねないのでは。あらためて経営努力の中身をディスクローズされることを願う。
「アルフレックス」新作ソファ『OLTANO(オルタノ)』
さて、「アルフレックス」ブランドの新作は、ソファが2点『OLTANO(オルタノ)』と『MIO(ミオ)』。ダイニングチェアが『JK(ジェイケー)』と『OMEGA(オメガ)』、パーソナルチェアに『PEACH(ピーチ)』。サイドテーブル『BLITS(ブリッツ)』、ダイニングテーブル『LENO(レーノ)』。計7アイテムである。ここではソファ『OLTANO(オルタノ)』をご紹介しよう。本来、ソファの役割というものは、ただ座るだけでなく、全身を座面に投げうって横になったり、大勢の人が寄せ合って話をしたり、ときにはベッド代わりにもなる多様な用途を持ち合わせている。だから、同じ方向にだけ向いている必然はなく、もっと自由に組み合わせるアイテムであるべきだ、との発想から生まれた。
4つの変形ユニットをさまざまに組み合わせることで、視界が移り変わる楽しさや会話の弾む座り方がスムーズにかなう。固定観念にとらわれない一品といえるだろう。右上の画像でもおわかりいただけるように、座面の奥行きにも変化がある。どのような姿勢でもどこかでフィットできるという斬新な商品だ。