リベルテ・ア・ターブル・ド・タケダ（麻布十番）(2ページ目)

美しさが美味しさを彩る

ブルーテが添えられたホワイトアスパラは40度ほどの定温でコンフィにして様々なスパイスで彩られる。丸いお菓子のようなものはクルトンで、食感にアクセントをつけているところも面白い。アスパラというこの時期の素材を丁寧に仕込み、美しく盛りつける。食べる側も凛とした気持ちで望みたい。
軽くスモークされたノルウェー産のサーモン。旨味だけを閉じ込めていて、バジルのソースはひょっとしたらオマケかもしれないと感じる逸品だ。素材が放つ美味しさを、料理人のさり気ないしかし高度な技術で料理に仕上げていく。
鹿のローストはご覧の通りの焼き加減。ここにも焼きの美しさをみることができる。ソースは鹿のジュをベースにしたシンプルなもの。野菜たちは素材毎にひとつひとつ丁寧に火が通されメインディッシュの脇に静かに寄りそう。
ワインリストも手軽なものからびっくりするものまで多くのワインが並ぶ。逃げ場もあるから安心だ。

そう広くはない空間だが、個室、カウンター、緑溢れた窓に面したテーブル席。そして奥のビルドインのワインセラー前の席とそれぞれ個性を感じる「舞台」が用意されている。予約の時には希望の席をリクエストしてみるのも面白いだろう。

リベルテでの食事の後に思い浮かんだ言葉がある。

「料理は美しくなくてはいけない」
すべての皿が今も思い出すことができる。
初夏におススメしたいレストランのひとつだ。

Liberte a table de TAKEDA
リベルテ・ア・ターブル・ド・タケダ　
東京都港区麻布十番2-7-14 1F
TEL：03-5765-2556
地図
営業時間
Lunch 11:30～13:30LO（close 15:00）3500円～
Dinner 18:00～22:00LO（close 23:30）6000円～　ディナーのみサ5％
皿数によって値段が変るコース料理になっている。選ぶのも実に楽しい。
月休
個室あり