成功体験の中に「ストレングス」が隠れている 

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ストレングスを生かせばコンプレックスも克服できる

「私の人生、失敗ばかり。うまくいったことがないんです」という人にも、必ず成功体験はあります。未完の記憶の印象が強すぎて、成功体験の記憶が薄れているだけなのです。成功体験を掘り起こし、そのときに自分が頑張ったこと、努力して達成できた喜びを思い返すことができれば、自分に自信を持つことができます。

記憶の中に埋もれている成功体験を思い出してみましょう。学校の勉強はあまりできなかったけど、料理は得意で、家族にいつも「お前が作る料理はおいしいね」とほめられた。運動神経が鈍くて、体育の成績はいつも1か2だったけど、マラソン大会の前に毎日走り込みを頑張って、学年ベスト30に入ったことがある。

このように、自分の中には必ず何かの成功体験が眠っているものです。その体験を生かして、自分の「ストレングス」(強み)を見つけていきましょう。

「学業は苦手だけど料理は得意」という人は、苦手だった学業へのコンプレックスを掘り返すのではなく、「料理が得意」という才能をストレングスと捉えて、それをより生かしていくことを考えていけばいいのです。コックやパティシエなどの職業を選択してもいいでしょうし、家庭や友人においしい料理をふるまって、家族を幸せにすることもできます。

「運動神経は鈍いけど、持久走は頑張った」という経験を持つ人は、忍耐と持続力で困難を克服していく力というストレングスを持っている人です。そのストレングスはあらゆる分野で生かすことができます。コンプレックスだったスポーツの中にも、マラソンや登山のように、持久力を生かせるジャンルがあります。それらにトライすることで、運動への苦手意識を克服することができるかもしれません。

人生はいつでもリカバリーできる 

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ネガティブな思い込みに埋もれず、今ここから人生をリカバリーしよう

この「ストレングス」は、近年ソーシャルワークの領域で非常に注目されている概念です。たとえば、身体や精神に障害を持っている人は、健常者と同じパフォーマンスでは活動できないかもしれません。しかし、「できないこと」に着目するのではなく、自分が持っているストレングスを見つめ、それを生かしていく方法を具体的に考えていけば、社会や家庭の中で自分を生かす方法が見つかるのです。

ストレングスなどを生かし、失ったものを回復していくことを「リカバリー」といい、病気や障害に直面した人のセルフヘルプ活動の中でよく聞かれる言葉です。リカバリーは、必ずしも以前と同じ状態に戻すということではありません。喪失体験や挫折を経て、自分の人生の意味に気づいたり、新たに生きる目的を見つけたりする、精神面での回復が重視されているのです。

生きていれば多くの人が、成し遂げられなかった挫折感からコンプレックスを抱えたり、対人関係で傷ついて自分に自信が持てなくなったりします。そんなときには、自分のストレングスを見つめ、それを生かす方法を考えてみましょう。そして、「自分の人生はいつでもリカバリーできる」という意識を持っていきましょう。

人生は一度きり。だからこそストレングスを生かし、よりよい人生を送っていこうではありませんか。
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