採用プロセスの可視化と結果の伝え方
採用プロセスの可視化が企業と学生との信頼につながる
また面接に来てくれた学生に対して、合格・不合格の連絡を必ず行うようにしてください。学生に対していつまでに結果を連絡するかを伝えて、それを守るところに学生と企業との信頼関係が生まれます。
「残念ながらご希望に添いかねる結果となりました。末筆ながら貴殿の今後のご活躍をお祈り申し上げます」といった定型的な「お祈りメール」でも良いので、不合格者にも必ず連絡を入れます。
本当であれば、不合格とした学生に対しても、どこが良くて、どこが悪かったのかをフィードバックしてあげるとよいでしょうが、人事部としてもそこまでは手が回らないのが実情です。
内々定の出し方
最終的に内々定を出す場合は、採用担当者が直接電話するべきでしょう。メールでも用は足りますが、生の声で直接伝えることでインパクトが出ます。特定の企業が内々定を出したとしても、学生は他の企業を受験することができますので、学生に強いインパクトを与えないと、他の企業に取られてしまいます。電話は採用担当者が行いますが、なるべく緊張感をもって電話するようにしましょう。採用担当者のドキドキ感が学生にも伝わり、それが企業の採用意欲の表れとして学生に理解されます。電話で伝える内容(トーク)も事前に準備し、必ず練習してください。
内々定は、当初学生に約束していた連絡日時を前倒して出すことも効果的です。「ぜひ君に来てもらいたいから、できるだけ早く知らせたかった」という前向きなメッセージとともに伝えることで、学生側の入社意欲を促進することができます。
内々定の連絡は、企業としての採用意思を伝えるだけでなく、学生の就職活動状況や入社意欲を把握することも目的となります。探りを入れながら、学生の状況を把握してください。
内々定後の対応
内々定を出したら、なるべく早く面談して入社に向けた動機づけを行うことがポイントです。どこが良かったのか、また今後に向けた課題は何かを本人にフィードバックすることで、まず本人の不安を解消します。その場合、面接試験の結果だけでなく適性テストの結果も併せてフィードバックしてあげるとよいでしょう。本人の課題を明確にし、入社後どのように課題を克服していくかを採用担当者が一緒になって考えてあげることで、学生本人の入社意欲はいやおうなしに高まります。
なお、学生とOB等との面談機会を設けたり、若手社員や内々定者同士の懇親会などを開催することも入社意欲を高めるために効果的です。