企業間競争が熾烈な新卒採用

中途か新卒か

新卒を採るか、中途採用を採るかは判断に迷う

採用には新卒採用と中途採用があります。新卒採用とは、中卒、高卒、大卒・大学院卒の学歴別に新卒者を対象に採用活動を行うことです。最近は中卒・高卒への求人が減り、主に大卒・大学院卒を対象とした採用が新卒採用の中心となっています。

新卒採用は『学卒一括採用』という制度のもと、各企業一斉に一定時期に採用活動を集中的に実施します。そして、卒業年度に就職する限られた学卒者を対象に 行います。企業間の採用競争は熾烈で、人気のない企業や採用活動に出遅れた企業は、求める人材を獲得できず採用シーズンを終わることも珍しくありません。

『学卒一括採用』制度は、学生にとっても厳しいもの。卒業年度の採用選考に漏れた学生は、翌年度は新卒者ではなく既卒者(中途採用)として採用活動をしなければならなくなり、非常に不利な立場に立たされます。最近政府は、『学卒一括採用』という制度を新卒者だけではなく、既卒者にも広げようとしています。

今回は新卒採用と中途採用のの使い分けと、採用計画の具体的な立て方など、採用に関わる必要事項をご紹介していきます。

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優秀な人材を安定的に確保する『新卒採用』

ある程度の企業規模となり業績が安定している企業では、新卒採用を行う意欲が高くなります。中途採用だと、必要な時に必要な人材を確保することが困難なことが理由です。ある特定の職務要件(スペック)を持った優秀な人材は、常に外部労働市場(採用マーケット)にいるとは限りません。多くは企業に在籍し、外部労働市場に出てこようとはしません。また外部労働市場に出てきたとしても、その時に相応しい企業求人があるとは限りません。どうしても企業の求人と求職とのタイムラグやミスマッチが生まれてしまうのです。

そこで優秀な人材を安定的に確保するために、企業は新卒採用を進めるのです。ただし新卒者は即戦力とはなり得ず、人材育成がどうしても必要となります。そうなると新卒を採用し中長期的に育成し、優秀な人材に育て上げていくプロセスが整備されている一部の企業だけが新卒採用を行うことになります。新卒者を育てる環境や状況にない企業は、新卒採用はあきらめて中途採用を採用戦略のベースに置いた方がいいでしょう。

【新卒採用のポイント】
・優秀な人材を安定的に確保したい時
・中長期的な人材育成をできる環境が必要
 

即戦力を求める『中途採用』

中小企業やベンチャー企業のように、優秀な人材が不足していることで成長が阻害されているような企業は、新卒採用ではなく中途採用をベースに、少しずつ人員を増やしていき内部体制を整備していくことをお勧めします。新卒採用は魅力的ですが、他社においてすでに能力を開発され具体的な戦力として活躍してきた人材を、外部労働市場から一本釣りしてくる方が効率的です。

私の周りにも無理して新卒者を採用している企業があります。並みいる有名企業と同じ新卒マーケットで勝負しても、数年でコア人材に育つ優秀な学生はそう簡単には採れません。中小企業では、よほど商品や事業に魅力があり、企業価値を明確化(ブランディング)したメッセージを発信しない限り新卒マーケットでは注目されないからです。

【中途採用のポイント】
・中小企業・ベンチャー企業向け
・新卒と違い即戦力として会社に利益を生み出してくれる

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