人材採用の第1歩は応募者集め

母集団

応募者の質をどう高めるかが重要

自社が求める人材を採用するためには、ある程度の数の応募者を集める必要があります。

最初から自社が求めている人材に巡り会うことはまれ。通常は一定数の応募者の中から書類審査などでふるいにかけ、最終的に面接した上で「この人」という方を採用します。そのためにも、選考対象となる一定数の応募者が必要です。

採用選考のためにどれだけの応募者が必要であるかについては、募集する人材のスペック(経歴・スキル)や求人を行う企業の業種や規模、知名度、募集方法、応募条件、景気動向などにもより一概には言えません。様々な方法で何度か試してみることで、その企業で必要な選考のための応募者の人数が見えてきます。

転職サイトを通じて営業を募集したある不動産関連の企業では、転職サイトのスカウトメール機能(求人企業が転職サイトの登録者に直接メールを送れる機能)を使って応募者を集めました。最初はどれだけスカウトメールを送れば、求める人材が必要人数採用できるのかが分かりませんでした。

しかし、スカウトメールを送る回数を重ねるうちに、スカウトメール送信者の何%が面接応募者数、2次面接者数、最終採用者数となるのかが分かってきたのです。

応募者は数より質が重要

中途採用の場合は、求める人材が応募者の中にいなければ追加募集を行えばいいので、応募者数に気を回す必要はそれほどありません。それよりも応募者の質にこだわる方が採用効率の点からは重要となります。自社が求める人材像と採用基準を明確にすることで、最初から狙った応募者を集めることの方がずっと大切です。

実際、応募者数は多ければいいかというとそうではないのです。応募者が多すぎて困る場合もあるのです。たとえば年齢不問、経歴不問で営業職を募集した場合、応募する側から見れば門戸が広いので応募しやすくなり、多くの応募者を集めることができます。しかし応募者が多いと、それだけ採用選考の手間がかかるのです。応募者をたくさん集めたのに、結局採用したい人材がいなかったということにならないように気をつけましょう。

私の知っている会社では、熱意ある人を採りたいと経歴不問で募集をかけたところ、採用人数の50倍もの応募があり、多くの応募者を書類選考で落とさざるを得なくなりました。熱意ある人は書類ではなく面接でしか分からないので、採用方法としては完全に失敗。実は、このような失敗はよくあることなのです。

欲しい人材にPRする

採用活動の第一歩は応募者集め。応募者を集めるには、労働市場にいる多数の求職者(転職希望者含む)に対して企業がメッセージを発信し、自社の求人に応募するよう働きかけることです。新卒であれば大学への求人票の提供、学内セミナーへの参加、人材ビジネス会社が開催する合同企業説明会への参加などの方法以外にも、webの求人メディアへの登録(広告掲載)などで学生を呼び込む方法があります。

新卒の場合は、学卒一括採用方式(大学卒業と同時に就職する学生を対象に行う採用方式)が前提。超一流企業も中小企業も同じ新卒市場で同時に募集活動を行うことになり、非常に熾烈な競争となります。

中途採用の場合の応募方法も、新卒採用の場合とほぼ同様です。人材ビジネス会社などが開催する転職フェアへの参加や、webの求人メディアへの広告掲載などが代表的。ただ中途採用の場合は求める人材が多様なので、募集方法も新卒に比べて多様です。それこそお金を一切かけずに応募者を集める方法から、ある程度のコストをかけて集める方法まで様々あります。

それぞれの方法の募集コストを横眼でにらみながら、より応募者の質を高めるための募集方法を自社で検討してください。一般に1人の新卒を採用するのに300万円かかると言われています。中途採用の場合、人材紹介会社経由で年収600万円の人材を採用すれば、180万円程度の手数料が必要となります。一方、ハローワーク経由で採用すれば、コストはゼロです。

次に募集方法について詳しく説明します。