良い人材が採用できない理由とは

採用基準

採用基準を明確にすると、必要な人材が見えてくる

「うちのような中小企業には良い人材は来ないよ」と、自嘲気味に話す経営者の方は多いです。そこで「良い人材と」はどんな人材ですかと聞くと、「一流大学を出たような能力の高い人だ」とのこと。

能力の高い人は確かに良い人材かもしれませんが、一流大学出身者が必ずしも能力が高いとは限りません。どうやら学歴競争と採用における人材獲得競争を勘違いされているようです。良い企業に入るための学歴競争を潜り抜けた人材が一流企業に入り、敗れた人材が中小企業に入る。だから冒頭のような発言につながったと思われます。

しかし良い人材をめぐる人材獲得競争では、学歴はそれほど重要ではないのです。そもそも能力が高い「良い人材」とは相対的なもので、同じ人材でもある企業では「良い人材」となり、別の企業では役に立たない人材となることもあります。任せる仕事とのマッチングによって、良い人材になったり役に立たない人材になるのです。

良い人材が採用できないのは、自社に必要な良い人材の基準が不明確であるのが第一の理由です。第二の理由は、良い人材を獲得するための競争力がないことです。競争力を高めるには、ターゲットとなる人材に自社の魅力(入社後の労働条件、やりがいなど)をいかに伝えるかに尽きます。

今回は、特に中途採用現場での人材評価のポイントについて解説します。

中小企業は中途採用が中心

採用には大きく分けて新卒採用と中途採用があります。中小企業であっても新卒採用を定期的に行うことは、長期的な企業力を高めるために望ましいことはいうまでもありません。しかし、中小企業やベンチャー企業は機動力や成長性が求められるので、新人をゼロから育成することは困難です。新人を戦力化するには膨大な時間と手間、多額の教育訓練投資が必要となるからです。

また中小・ベンチャー企業の場合、一般的に大企業と比べて離職率が高くなる傾向があります。欠員補充も頻繁に行うことになり、どうしても中途採用が中心となります。中小・ベンチャー企業は一般に退職金などの福利厚生が不十分であったり、企業文化や経営者の個性が強すぎて社会経験の少ない新卒社員は定着しづらいようです。

結局、手間隙がかかる新卒社員の育成は大手企業などの他社に任せて、他社が育成した人材を中途で採用するのが一番効率がいいことになります。