怒りは心の成熟度にも関係する
未熟さゆえに怒りの感情に任せてしまうのでは?
そういう私自身も、以前はよく怒りを引きずっていました。人に何か失礼なことを言われると「あの人は嫌な人」とレッテルを貼り、嫌なことをされると「いつか見ていなさいよ!」と、いつまでも根に持ったりしていました。
しかし、さらにカウンセリングの勉強を重ねるなかで、第一感情への注目と、相手の心情や背景への見立てを覚え、自然と怒りを引きずることが少なくなっていったのです。
怒りは意識次第でコントロールできる
怒りは心がけで減らすことができる
そして、怒ることはけっして悪いことではありません。怒るからこそ、相手に自分の思いをぶつけようというエネルギーや、行動化しようというパワーが湧いてきます。怒りは、自分を守り、建設的に生きていくために必要な感情なのです。
しかし、怒りをいつまでも引きずって、憎しみにまで育ててしまうのは、自分の感情の奥行きを知らず、相手の心の思う想像力が育っていないからなのかもしれません。
怒りのコントロールは、難しいことではありません。怒りが湧いたときには、その前に湧いている「第一感情」の方に注目し、「私はどうして怒っているんだろう」と振り返ってみること。そして、「私を怒らせた人はなぜそれをしたのか」「私を怒らせた状況はなぜ生まれたのだろうか」と想像してみること。
この2つのことを意識的にやるだけで、怒りを引きずることは少なくなり、今までよりも、もっとゆとりを持って生活することができるようになると思います。