ブラフベーカリーとその後
ホテル勤務の後、三宿のラテールでは国産の素材でおいしいパンを極めた栄徳さんでしたが、地元横浜でブラフベーカリー開業の際には、テーマをアメリカに移します。それは意外にも外国の味ではなくて、懐かしの味として。「昔からあるものっていいと思う。僕らにとって懐かしい味というのは、北米産の小麦の味だから、純国産は懐かしい味にならないんです。製法も何も違うけれど、お父さんの味に似ているね、と地元の人に言われるパン。商品構成もNYをイメージしてもらえるものにしました」。
「パン屋って家だと思う。せっかく自分の家を作るんだから自分らしい家にしないともったいない。働きたい場所で働けるのが一番です。僕にとって店に入れば元気が出る、そこはパワースポットなんです」。
そんなブラフベーカリーも35歳当時の自分がやりたい店だった、と栄徳さんは言います。「長く続けるつもりはまったくないんです。お金を返し、ためて、また自分の好きなものをやろうと思います。そのときはたぶんブランジュリー、ベーカリーではなく最終的には日本人でありたいと思うので、日本人が大切にしてきたもので、日本のパンを作りたいと思います」。
クラブ・ド・サントノーレ幹事と相談役の皆さん
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BLUFF BAKERY【横浜・元町】
クラブ・ド・サントノーレ