震災後に求められる、永住対応と癒し
2012年の新築マンションキーワードを3つ挙げるとすれば、まず一つ目が地震対策。昨年の東日本大震災を踏まえ、地震対策の充実したマンションが求められています。実際に今年のマンションは、非常用自家発電機や蓄電池などを備えたマンションが増えるでしょう。そして、2つ目が永住対応。昨今の情勢を見ても、家を簡単に買い換えるのが難しくなってくるとの見方が広がり、立地や広さ、通勤や親との距離など多面的に判断して、永く暮らせそうなマンションが人気になりそうです。
3つ目は、癒し。非日常的でかつ大きな困難をともなった震災から、自分を取り戻したいという考えから、癒し効果のあるマンションが求められるのではと思います。最近多い緑を採り入れたマンションやエコなども一つの癒しだと思いますし、コミュニティの醸成なども癒しに繋がると思います。
この2つ目の永住と3つ目の癒しをともに実現できそうなのが、間取りのカスタマイズです。自分の好みや家族のライフスタイルにあった間取りを実現し、コミュニケーションをとりやすくし家族の絆を深め、結果的に永く暮らすことに繋がる。趣味にあった部屋にするなど、癒し効果も高いでしょう。
ただし、中古マンションのフルリノヴェーションに70平米の広さでも800万円~1,000万円ぐらいは通常かかるように、新築マンションの場合コスト面に跳ね返ってきます。一部のマンションで、インフィル部分のオーダーメイド物件もありますが大抵は数億円の高級マンションです。 そうしたニーズを踏まえて、多くの物件で採り入れられているのが、メニュープランです。ただし、工程的にメニュープラン対応期間が短く、かつ選べるプランも2~3タイプと少ないのが実情です。
このたび住友不動産が発表した、『カスタムオーダーマンション』は、従来のメニュープランにはなかった水回りの変更(建物の完成後の一定期間)にも対応した豊富なバリエーションを用意するとともに建物竣工後の半年間は間取りの変更を可能とした画期的なシステムです。
完成後も無償
間取りのチョイス、インテリアコーディネート
住友不動産では、間取りに対する顧客の満足度を高めるため今後発売される原則東京23区ならびに首都圏の大規模な新築分譲マンションで、”室内設計のセミオーダー化”を実現した『カスタムオーダーマンション』を展開していくと発表しました。間取りが選択できるメニュー数は、住戸によっては最大13タイプ。これだけあれば、自分のライフスタイルにあった選択が出来そうです。また、インテリアカラーも3タイプからチョイス。ともに無償で対応します。
まずは、首都圏のシティテラス下目黒、シティテラス西荻窪などをはじめとする販売予定の6物件が対象となり、今後も順次対応マンションを発表する予定です。買い手側にとっても、お好みの間取り、インテリアカラーが選べるのでメリットは大きいと思います。
次のページでは、引き続きカスタムオーダーについて考えます。