「日本一訪れたい街へ」スケールの大きな再開発で注目の「渋谷」の今

2020年に向けて各所で工事が進む東京において「渋谷」は、その既存のポテンシャルの高さと再開発のスケールの大きさで注目の街です。東京西南部のターミナル駅として発展してきた渋谷は、戦後になってデパートやプラネタリウム、映画館など文化拠点として復興。ファッションや流行を生み出す「若者文化の聖地」、IT企業が集積する産業の街として発展。50万人が行き交うスクランブル交差点は、外国人の東京観光の名所にもなっています。
「渋谷」駅前の再開発

「渋谷」駅前の再開発

2012年には、駅前に渋谷ヒカリエが開業した渋谷には、JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン、東急田園都市線、東京メトロ銀座線、東急東横線、東京メトロ副都心線、東京メトロ半蔵門線、京王井の頭線が交わる首都圏有数のターミナル駅であり、一日の利用者数は延べ約300万人にも及びます。渋谷駅周辺は、JR山手線や国道246号線によって東西南北に分断されており、駅構内が複雑化し回遊しづらいといった課題がありました。

一連の再開発では、JR線と東京メトロ銀座線のホームを移動することで、地下化した東急東横線や東京メトロ副都心線との乗り換えをより便利にします。また、ゲリラ豪雨などに備え大規模な雨水貯水槽を整備。耐震性の高いビルを新たに建設し、防災備蓄倉庫の整備などによって街の安全性も高めます。また、渋谷川を再生し遊歩道を整備し緑あふれる水辺も醸成されます。
雨水貯留槽

再開発で整備される雨水貯留槽

工事中の「渋谷」駅の地下を見学するとそのスケールの大きさが実感できます。まず、2015年8月に「渋谷」駅東口下を通る渋谷川を東側に移設し下水施設へと変更。さらに東口地下広場を整備し歩行者ネットワークを形成、交通結節機能を強化します。
工事中の東口地下広場

工事中の東口地下広場

ゲリラ豪雨に備える地下貯留槽には、約4000トンの雨水を一時的に保管が可能。地理上の谷になっている渋谷のウィークポイントを改善し、水害に強い街へと誘います。開発範囲や進行中のプロジェクトが複数あるため、2020年に向けて東口中心の整備になりますが、2027年に向けて西口広場前の整備や東西の自由通路の拡充、西口タクシープールの拡充、乗降場の地下化などが行われより利用しやすい街へと変化します。

渋谷駅最大級のオフィスと商業施設誕生の「渋谷スクランブルスクエア」

渋谷ヒカリエから見た建設中の渋谷スクランブルスクエアと渋谷ストリーム

渋谷ヒカリエから見た建設中の渋谷スクランブルスクエア(右)と渋谷ストリーム(左)

旧渋谷駅前街区で現在工事が進んでいるのが、渋谷スクランブルスクエアです。渋谷駅上に東棟・中央棟・西棟の3棟が整備され東棟が2019年度、中央棟・西棟は、2027年度に竣工予定です。
「渋谷」駅前の再開発の鳥瞰図

「渋谷」駅前の再開発の鳥瞰図

最高層となる東棟は、地上47階建地下7階で高さは約230m。渋谷駅最大級となるオフィス(貸床面積約73000平米)と商業施設(店舗面積約70000平米)が設けられます。交流施設によってクリエイティブ産業のイノベーションを喚起。展望施設も設けられ来街者向けの情報発信施設や観光支援施設も整備されます。

2017年4月には、地上16階建ての複合施設である渋谷キャストがオープン。シェアオフィス、事務所、賃貸住宅で構成され、カフェや広場などの共用空間をつくりクリエイティブなライフスタイルシーンの提供をスタートします。2018年秋には、地上35階地下4階の渋谷ストリームが開業予定。商業施設(1階~3階)、ホール(4階)、インキュベーションオフィス(4階)、ホテル(9階~13階)、オフィス(14階~35階)の複合施設で大手IT関連の企業の入居が既に決まっているなど渋谷のワークプレイスのニーズの高さを感じます。
渋谷エリアの再開発MAP

渋谷エリアの再開発MAP

2019年春竣工予定の、IOTを駆使し渋谷のオフィスニーズに応える「南平台プロジェクト」や、渋谷川沿いの遊歩道の先に定員114名の園児を受け入れる認定保育園も併せて開園する「渋谷代官山Rプロジェクト」など、渋谷がもっと良くなる機能が付加されています。
道玄坂一丁目駅前地区「東急プラザ渋谷」

道玄坂一丁目駅前地区「東急プラザ渋谷」の完成予想図

このたび、道玄坂一丁目駅前地区の施設が新「東急プラザ渋谷」として発表されました。建て替え前の旧東急プラザ渋谷は、民間企業初の複合商業施設でしたが、新しい商業施設として、新しいライフスタイル「MELLOW LIFE」を提案します。「都会派の感度が成熟した大人たち」をターゲットに時間を積み重ね「成熟」していく豊かな人生を楽しむライフスタイルをサポート。モノやコトを一方的に提供するのではなく、ソリューションや体験を提供することで、「パートナー」として人生に寄り添うことができる新しい商業施設を目指しています。「美」、「健康」、「食」をはじめ、「ライフプラン」のサポートまで、成熟した大人たちのニーズに応える店舗構成が予定されています。

次のページでは、住宅が供給される渋谷駅桜丘口地区の再開発とその他周辺エリアの開発動向を紹介します。