ジョギング・マラソン/ランニングシューズ、ウェア、グッズ紹介・選び方

「M.Lab(ミムラボ)東京」期間限定オープン(2ページ目)

あまたのトップアスリートから絶大な信頼を得ている現代の名工三村仁司氏が、期間限定で東京にオープンした「M.Lab東京」。そこで実際に三村氏に足を計測していただく機会に恵まれました。わかったこと。それは三村氏が靴職人の枠を超えた匠だということでした。

谷中 博史

執筆者:谷中 博史

ジョギング・マラソンガイド

走りを見なくてもわかる選手の走り

やるべきトレーニングを実際にやって教えてくれた

やるべきトレーニングを実際にやって教えてくれた
 

「ここにこうしてひっぱって貼って動きを妨げるように」とテーピング実技も

「ここにこうしてひっぱって貼って動きを妨げるように」とテーピング実技も

出そろったデータをざっと見つつ「ほぼ…」といいかけたのでてっきり「いいんじゃないですか」の言葉が続くと思いきや、データを見まわして、「バランスが悪いな。着地するときに…」あとは「それから…」「それから…」と欠点の指摘のオンパレード。
自慢じゃないですけど、ありとあらゆるといいたいほどに足の故障を起こし、現在も右足の「アキレス腱石灰化症」が完治せずにいる私ですから、指摘されることは思い当る事ばかり。それだけにフォームや着地は常々注意して走っているつもりです。アンバランスといっても大きな差はないはずで、いつも履いているシューズでも見たら推測できるかもしれませんし、ランニングフォームを見れば指摘するのも難しくないかもしれませんが、足の測定だけで言い当てますから驚きました。

走りのメカニズムを理論的に説明

そして左右のバランスの違いによって、右足と左足の動きにどのような差異が生じ、それゆえに股関節、膝、足首に左右それぞれどのような負担がかかり、どうパフォーマンスに影響したりどの筋肉に疲労やけいれんが多く生じる可能性があるか、理論的に説明してくれるわけです。
こういう解説をしてくれるシューフィッターには残念ながらまだ出会ったことがありません。

アンバランス矯正のトレーニング法も

さらに、そのアンバランスを矯正するためのトレーニング法を教えてくれるのです。
「足首が硬くて可動域が少ないから正座を1分毎日湯あがりに。それとかかと上げ」とか、「左脚の振り上げ降り下げを50回、4セット」「右脚は膝が弱いから片足スクワットを選手なら250回を2セットだけど」「内転筋が弱いのでこうして(自らベッドで実演指導)30秒を3セット」「アーチがやや低いので走る前や風呂上りに青竹に1分くらい乗ること」といった具合です。さらに、可動域が広いほうの可動域を制限するためのテーピングまで実際に私の足を膝に上げて実演してくれるのですから恐縮してしまいます。

自分では気がつきにくいアンバランス

筋トレやストレッチングの効果というのは確実にあるし、エリートランナーのみならず初心者でも初心者なりにおこなったほうが良いので、ランニングのマニュアル本に必ず載っています。読者の方にも実行されている方は多いと思います。
それらの本には、スクワット(膝屈伸)、シットアップ(腹筋)、プッシュアップ(腕立て伏せ)という3大筋トレを初めとし、さまざまな方法が載っています。これをやれば強くなれる、速くなれると信じて実行していると思うのですが、人によっては不必要なトレーニングもあります。
また、私のようにアンバランスな場合、左右を同じ回数だけやっても左右のアンバランスはなくならないわけです。左右のアンバランスだけでなく、部位によるアンバランスもあるでしょう。例えば大腿四頭筋(大腿の前部の筋肉)とハムストリング(大腿の後部の筋肉)のバランスが悪ければ故障を起こしやすくなります。バランスが悪く筋肉が発達しているならまず弱い筋肉を強化すべきで、一様に強化していたのでは、いつまでたってもバランスの悪さは解消されず、故障発症の可能性が高くなったりフォームもおかしくなります。強化しなくてよいほうのトレーニングにかける時間は無駄であり非効率でもあるわけです。
しかし、大きな差ならばともかく、小さな差ですとなかなか自分ではわかりにくいものです。まして、経験が少ない方ですとシューズの減りなどの相違を見てもその原因を思いつくに至らないと思います。やみくもに筋トレをしてもダメというわけですが、ここまでアドバイスしてくれる人は、ランニングコーチでもなかなかいません。

ランナーは小さいサイズを選びがち

そして、最後の極めつけのアドバイスはシューズのサイズでした。
「靴のサイズは左足は27.5cm、右足は27.25cm」「えっ!」
私が履いているのより5mm大きいです。実は私がランニングを始めた時は26.5cmを履いていました。窮屈ではあったんですが、シューズにぴったりせず内部に隙間があると、足の力が地面によく伝わらないという思いがあったのです。しかし、走る距離が長くなってくるにつれて窮屈な靴が辛くなりました。27cmにしてからずっと楽になりました。それでも足が疲れてくると土踏まずのアーチが下がり、足長が伸びて指が爪先に当たることもあったのですが、大きな問題とにまではならなかったので、27cmを履き続けていました。
しかし、故障のためこの1年間は走行距離が減ったことで、アーチが下がっていたのでしょう。それが足長に表れていたのです。足というのは、変動するものなんです。「どうもみんな小さいシューズを選ぶ傾向があるんですね。足長より1.5cmです。短い距離(10km以下くらいか)なら27cmでもいいでしょう」ということで、試しに27.5cmに足を入れてみると確かに快適。ちなみに三村氏に想定してもらっているレースはマラソンです。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます