土地活用のノウハウ/空室対策・賃貸管理・老朽化

建物を引き立てる、「植栽」から考える賃貸経営!(3ページ目)

建物に気をつかわれるオーナーさんでも、植栽や照明については軽視することが多いものです。ちょっとした植栽の工夫で印象は大きく変えることができ、傾きかけていた賃貸経営を立て直した実例もあります。植栽はそれほど維持の手間がかからず年間を通じて美しさを保ってくれるものなので、まずオーナーさん自ら勉強してみることをお勧めします。照明も同じように、費用以上の効果が見込めますので、是非検討してみて下さい。

谷崎 憲一

執筆者:谷崎 憲一

土地活用ガイド

植栽だけでなく、照明計画も空室対策に効く 

照明効果

照明は印象向上と防犯

投じた費用以上の効果が見込めるという点では、照明計画も同様です。照明の場合、昼間は気づかなくても、夜になって問題点が判明するということがあります。とりわけ単身者向けの物件の場合、入居希望者は日中は働いていて、物件を見に来るのは夜になることが多いのです。

照明計画がしっかりできておらず建物全体が薄暗かったりすると、外観の印象が悪くなり、入居希望者が離れていってしまう原因となります。入居者に防犯上の不安も感じさせます。

たとえば、きれいにしつらえられた植栽が夜間にライトアップされている物件と薄暗い物件、どちらが来訪した人の目に魅力的に映るでしょうか? オーナーさんの目線で見ると「電気代がもったいない」となってしまう照明でも、入居者には全く異なる視点があるのです。そういう点に気がついているオーナーさんは、植栽や照明に気を配っています。

ライトアップ用の照明器具の価格は1万円程度からせいぜい3万円程度までで、さまざまな種類が売られています。LEDライトを使えば消費電力も少なくすませられます。空室に悩むオーナーさんにも、ぜひ研究していただきたい項目の一つです。

ライトアップには照明用の電源が必要ですので、設計の段階で、屋外に電源を用意し、また散水用の水道栓を設けるといった配慮が求められます。水道栓にしても、ただの蛇口ではさびしいものです。今はおしゃれな屋外用の水道栓がいろいろあります。さらに、植栽の間にヨーロピアン調のポールライトや、ちょっとした鋼鉄製のオブジェなどがあれば、一段と洒落た雰囲気が出てきます。

植栽や照明を工夫するのは楽しいもので、自ら行うことで賃貸経営の楽しみも増え、建物への愛情も湧いてきます。その意味でもオーナーさんが自ら勉強するのが一番なのです。

賃貸経営の成功のために、「植栽」での空室対策を、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
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